【大阪】履正社・安田 ゴジラ超え61号 公式戦初の左越え

[ 2017年7月25日 05:55 ]

第99回全国高校野球選手権大阪大会4回戦   履正社9―2今宮 ( 2017年7月24日    万博 )

<今宮・履正社>高校通算61号のホームランボールを手に笑顔の履正社・安田
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 憧れの人を追い抜く一発は左翼芝生席中段へ突き刺さった。5点リードで迎えた8回無死二塁。履正社(大阪)・安田尚憲内野手(3年)はカウント2―2から真ん中に入ってきた緩い直球をしっかり引きつけ、仕留めた。ライナー性の当たりで決めた61本目。幼少期から尊敬する松井秀喜氏の高校通算本塁打を1本上回った一撃に「理想通りです」とうなずいた。

 公式戦で放つ左方向への本塁打は「初めて」だった。逆方向への打球は昨冬から意識的に取り組んできた。従来よりテークバックを大きくし、外の球を打ち返す練習を繰り返してきた。タンパク質を多く摂取するなど食事も改善。筋トレで体を鍛えてきた成果が出た1本だ。「しっかり振り切れたことで、あそこまで飛んだんだと思います」と笑った。

 阪神、巨人など11球団のスカウトや編成担当者17人が視察した。日本ハムの大渕隆スカウト部長は「逆方向へ打てるのがロングヒッターとしての要素。数少ないチャンスで結果を残せるのがスラッガー」と称えた。今夏は4試合で2発、打率・625。四球は実に10を数える。まともな勝負は少ない。中日の中田宗男スカウト部長は「投手に重圧と怖さ、威圧感を与えている証拠」と舌を巻いた。

 5回戦以降の組み合わせが決まり、大阪桐蔭と同ブロックに入った。史上初の大阪決戦となった今春の選抜決勝で敗れた宿敵。互いに勝ち進めば、準決勝で激突する。夏の大阪大会に限れば、9連敗中だ。「大阪の8強以上はどこが来ても強い。4強までいけるかもわからないので」。今は目の前の敵に全神経を集中させるつもりだ。(吉仲 博幸)

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