公認会計士となった元阪神・奥村氏本プレゼント 9回目で合格「可能性を閉ざさないで」

[ 2017年7月24日 15:34 ]

元阪神タイガース投手の奥村武博氏が出版した「高卒元プロ野球選手が公認会計士になった!」
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 合格率約10%と最難関の国家試験として有名な公認会計士の試験に合格した元阪神タイガース投手の奥村武博氏が「高卒元プロ野球選手が公認会計士になった!」(洋泉社、定価1500円+税)を執筆した。

 岐阜・土岐商からドラフト6位で阪神に入団。抜群の制球力は当時の野村克也監督からも期待されたが、肩、肘の故障もあり01年に戦力外通告を受けた。02年の1シーズンは阪神で打撃投手を務めたが、その後は皿洗い、バーテンダーなども経験。04年の秋から資格取得の勉強をはじめ、9回目に超難関の公認会計士試験に合格したのだった。遠回りしたからこそ分かる合格への最短ルートと、あらゆる超難関試験に使える勉強法を公開。奥村氏は当時の体験を踏まえながら、著書に込められた思いを明かしてくれた。

 「自分で自分の可能性を閉ざさないでほしいと思い、執筆させていただきました。僕自身、自分で無理だと思わなければ道は切り開けるということを経験したからです。苦しい時期が続いたこともありましたが、野球で得たものが支えとなりました。受験勉強において、野球で得た経験を生かせる場面は多々あったと感じています」

 一見、野球と勉強を結びつけることは難しく思えるが、目標から逆算して弱点を補い、成長していくというプロセスは、勉強も野球も変わらない。

 「野球でも試合で活躍するために、何が必要かを考える。それは勉強に置き換えても全く同じことだと思います。野球に限らずスポーツ、あるいは一つのことに打ち込んだ経験があるならば、いま仮に勉強が苦手だったとしても、それは勉強に向き合う時間が少なかったからではないでしょうか。僕も引退直後は野球しかできないと思っていましたが、そうではなかった。勉強にも真摯に取り組むことさえできれば、必ず高いレベルに到達することができると思います」

 2014年4月より優成監査法人に入所し、17年6月に公認会計士登録された。奥村氏が同書を本紙読者3人にプレゼントする。はがきに住所、氏名、電話番号を書き、〒530―8278 スポーツニッポン新聞社大阪本社報道部「公認会計士本・プレゼント係」まで。7月30日到着分で締め切り、抽選のうえ発送する。

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