豪雨被災地に白星を…ヤクルト・山中 プロ第一歩刻んだ第二の故郷への思い

[ 2017年7月24日 10:30 ]

10日の巨人戦で6回途中降板するヤクルト先発・山中
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 7月5日から6日にかけて九州北部を豪雨が襲った。これ以上、被害が広がらないことを願い、多くの人がテレビや新聞報道に目をやった。ヤクルト・山中もその一人だった。

 「テレビや新聞の報道を見ていて…、なんと言ったらいいのか…。心配です」。言葉に詰まりながら、第二の故郷を思いやった。

 熊本県天草市出身。社会人・Honda熊本を経て、13年に同じ九州・福岡に本拠地を置くソフトバンクに入団した。「とても生活しやすかったし、人も温かかった」。1年目で開幕ローテーションに名を連ねた。14年7月にトレードでヤクルトに移籍するまでを過ごした。プロの第1歩を刻んだという思い入れの強い場所である。

 豪雨発生後の10日の巨人戦。登板前日には「まだ、避難をされている方もたくさんいらっしゃるわけですから。ほんとに、言葉が見つからない。何かを感じてもらえる投球ができれば」と複雑な心境も明かしていた。結果は6回途中2失点で降板。勝ち負けはつかなかったものの、到底、納得はできかなった。

 現在は1軍に帯同しながら調整を続けている。石川に代わり、次回は27日の中日戦(神宮)での登板が有力だ。今季は8試合に登板し、ここまで未勝利。5月中旬からの約1カ月半は、下半身のコンディション不良で2軍生活を強いられている。7月10日のマウンドは復帰2度目の登板だった。先発陣のコマ不足から2軍の調整登板も限られたため、万全の状態には遠かった。状態は上がるはずだ。

 九州北部の豪雨は、「平成29年7月九州北部豪雨」とし、「激甚災害」にも指定された。何としても被災地に勝利を届けたい。自身の今季初白星も目指し、山中が後半戦最初のマウンドに向かう。(川手 達矢)

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2017年7月24日のニュース