マテオまで抹消…でも大丈夫 阪神メンデス いいンデス!2回零封デビュー

[ 2017年7月23日 05:52 ]

セ・リーグ   阪神2―6ヤクルト ( 2017年7月22日    神宮 )

<ヤ・神>7回に登板し、ドレッドヘアを振り乱して好投したメンデス
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 阪神は22日、14連敗中だったヤクルトに2―6で敗れた。最下位相手の取りこぼしはもったいないが、ロマン・メンデス投手(26)が2回1安打無失点と上々の1軍デビュー。勝利の方程式の一角を担うマテオが腰の張りを訴え2軍落ちするなど救援陣に疲労の色が忍び寄る中、猛アピールに成功した。

 ドリス、マテオよりも長いドレッドヘアーが、神宮のマウンドでなびきまくった。外国人枠の関係でなかなか1軍に上がれなかったメンデスが、たまった鬱憤(うっぷん)を晴らすかのように熱投。2―6の7回から登板し、2回を1安打無失点に封じた。

 「すごく良かったよ!今日、遠征先に来たから少し疲れはあったけど、全体的には良かった。2回を完璧に抑えられたね!」

 先頭のリベロに8球粘られながらも二ゴロに打ち取ると、そこからはトントン拍子だった。武内は初球を中飛。続く中村も右飛で3者凡退に封じた。イニングをまたいだ8回は、1死から上田に左前打されたが、後続をピシャリ。最速は151キロと派手さはなくてもコース、高さを間違えない繊細なコントロールで、バットの芯を外し続けた。

 金本監督が「マテオが良くなるまではね。ちょっと、どのイニングで、どういう展開で使えるか、というのはまだ見えないけどね」と明かしたように、あくまでもマテオが1軍復帰するまでの期間限定での起用となる。それでも「コントロールはまずまず」と及第点。7月も下旬に差しかかり、投手陣は体力的に一段とキツくなる。26歳のフレッシュマンの出現に、救世主としての期待をかけずにはいられない。

 マウンド上でのいかつい風ぼうとは対照的に、大の日本アニメ好きという一面を持つ。本拠地試合の登場曲はアニメ「ドラゴンボールZ」の主題歌、影山ヒロノブの「CHA―LA HEAD―CHA―LA」。遠征先への移動時にドラゴンボール関連の曲を聞くこともあれば、ホテルの自室で映像を眺めることもある。「常にゴクウを見て、落ち着くようにしているよ!」。単なるファンの域を超え、日本人顔負けのテンションで「ゴクウ」を溺愛している。

 「自分の投球をするのが一番だけど、ブルペンを助けられるような、そんな投球ができるようにしたいね」。14連敗中だったヤクルトに敗れたのは手痛いが、メンデスの躍動はチームにとって唯一の明るい材料だった。(巻木 周平)

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2017年7月23日のニュース