阪神・秋山 2504日ぶり完封惜しい 巨人・小林の助言がヒントに

[ 2017年7月22日 08:10 ]

セ・リーグ   阪神11―1ヤクルト ( 2017年7月21日    神宮 )

<ヤ・神>125球の熱投で、今季2度目の完投勝利を挙げた秋山
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 白球が左前で弾むと、阪神・秋山は悔しさのあまりマウンドに崩れ落ちた。9回2死三塁で中村に浴びた適時打。10年9月12日のヤクルト戦以来、2504日ぶりの完封がついえた瞬間だった。

 「意識はしてました。でも、1人で投げ切れて良かったです」

 最後までマウンドを任されたのは首脳陣から寄せられる信頼に他ならない。最後は藤井を二ゴロに仕留め、今季2度目の完投勝利を手にした。

 立ち上がりの粘りが快投につながった。初回1死二塁から坂口に浴びた中前打では高山の好返球が二塁走者・山田の本塁突入を阻止。「高山に助けてもらいました」とバックの好プレーに背中を押されると、4回まで6安打を浴びながら無失点でしのいだ。

 序盤から最速146キロの直球に加え、フォークなど緩急を生かし、ヤクルト打線に的を絞らせなかった。中でも110キロ台のカーブが投球のスパイスに。実は宿敵の「司令塔」から送られた言葉が快投につながった。

 「オールスターではいろんな選手と話せた。打者とは、お互い探り合いでなかなか本音は話せなかったんですけど。(小林)誠司さんに“このカーブがあったら、投球が楽になるわ”と言われて。少し、配球も考え直してみようと」

 監督推薦で初出場した球宴。バッテリーを組んだ巨人・小林から得たヒントで前半戦終盤の数試合では有効に使えていなかった「緩急」の重要性を再確認した。

 「後半戦始まりということで開幕みたいな気持ちで臨めた。しっかり抑えられて良かった」

 “初心”を胸に、125球の力投でつかんだ白星は再上昇へのきっかけになるはず。9勝のメッセンジャーに次ぐ8勝目。秋山はまだまだ勝てる。(遠藤 礼)

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2017年7月22日のニュース