楽天 マイナス首位ご免サヨナラ 延長10回島内打でオリ戦6連勝

[ 2017年7月22日 05:30 ]

パ・リーグ   楽天4―3オリックス ( 2017年7月21日    Koboパーク宮城 )

<楽・オ>延長10回2死二塁、サヨナラの右前打を放った島内は祝福のウオーターシャワーに歓喜
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 パ・リーグ首位の楽天は21日、オリックス戦で今季2度目のサヨナラ勝ち。3点差を追いつき、延長10回2死二塁で島内宏明外野手(27)が自身3度目のサヨナラ打を放った。オリックス戦6連勝。再び貯金を今季最多の28に戻し、4連勝した2位・ソフトバンクとの0・5ゲーム差を維持した。真夏を迎え、首位争いは激しさを増している。

 3点差を逆転する粘り腰。それを象徴したのが、延長10回2死二塁から1番の島内が放ったサヨナラ打だった。カウント1―2と追い込まれ、守護神・平野に決め球のフォークを続けられた。ファウルで粘り、5球続いた9球目のフォークを右前に運んだ。

 「直球待ちで入って、(フォークが)ちょっと甘かったので。その前に何球か見ていたので対応できた」

 繊細な感覚で劇打につなげた。4打席目までは相手エースの金子に無安打に抑えられた。最後の打席。「型は同じなんですけど、振り抜きがいいものに変えた」。普段から湿気などによって2、3グラム変わるバットの重さに敏感な27歳は、通常よりグリップの細いバットに変えて、代わった守護神を打ち砕いた。

 練習の虫だ。全体の打撃練習が始まる1時間前にはグラウンドに顔を出し、通常より重いボールでティー打撃を行う。「練習して打てなかったらしようがない。これを1年間やっていこうと思っている」。疲労度によっては球数を減らすこともあるが、継続し続けるのは恩返しの気持ちがあるからだ。「僕が監督だったら、僕を使わない。新人の田中の方が力がある。使ってもらって、梨田監督には感謝している」。結果で応えることを使命とし、指揮官も「フォークに食らいついてくれた」と目を細めた。

 敗れても勝率差で首位。ただ試合消化数が少なく、2位・ソフトバンクと再び「マイナス0・5ゲーム差」になるところだった。2試合連続で延長戦にもつれた試合に終止符を打った島内は「(札幌から仙台に)移動しての試合。みんな疲れていたので(自分の打席で)終わらせたかった」。前夜のサヨナラ負けの悪夢を払しょくし、劇的勝利で勢いをつけた。 (黒野 有仁)

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