DeNA今永 樹里に雪辱 大学ラストゲームで敗れた因縁同期

[ 2017年7月18日 05:30 ]

セ・リーグ   DeNA2―1ヤクルト ( 2017年7月17日    横浜 )

<D・ヤ>6回1/3を3安打無失点で6勝目を挙げた今永
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 一塁ベンチに戻ってからも、マウンドを見つめた。DeNA先発の今永は、打球が直撃しながらも続投するヤクルト・原樹の姿を目に焼き付けた。

 「前から分かっていたが、原という投手は気持ちの強い投手。ピッチャー返しを食らって痛い中、気力で投げていた。それを見て、僕も絶対に負けないと思って投げた」

 この試合に懸ける思いが、6回1/3を3安打無失点という結果を生んだ。駒大出身の2年目左腕。相手先発は東都大学リーグ時代からのライバルである東洋大出身の原樹だった。「いつもは相手投手は意識しないが、原に関しては意識する。チームとしてはもちろん、個人的な勝負としても勝たないといけない」。冷静な左腕が珍しく闘志を前面に出した。

 マウンドで思い出したのは、15年11月の東洋大との入れ替え戦。相手エースの原樹に対し、自らは第3戦でKOされ、2部降格で大学生活を終えた。「横浜とヤクルトの試合ではあるが、駒大と東洋大のファンも注目して見てくれている」。プロ初の先発対決で挙げた6勝目は、3年越しのリベンジとなった。

 ラミレス監督は7回1死二、三塁の場面で継投を決断。このピンチに3投手をつぎ込んでしのぎ「迷いはなかった。今年初めて3人使った」と話した。指揮官の執念も「楽しむ余裕はなかった。1点を守ることだけを考えていた」とした今永に大きな1勝を生んだ。 (中村 文香)

 ▽駒大・今永VS東洋大・原樹の因縁の投げ合い 15年11月、両者4年秋の最終シーズンの東都1、2部入れ替え戦で激突。7日の1回戦は今永が3安打完封、12奪三振の快投で1―0で駒大が先勝。9日の2回戦は東洋大・原樹が5回から救援し、8―4で逃げ切った。3回戦は今永が6回途中9失点と炎上したのに対し、原樹は完投で10―1で勝利。駒大は11季ぶりの2部降格となった。

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