阪神、金本監督に続投要請 坂井オーナー「熱心」手腕を評価

[ 2017年7月15日 05:30 ]

阪神の金本監督
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 あるぞ、超長期政権! 阪神・坂井信也オーナー(69)が長期政権を前提に来季以降も金本知憲監督(49)に指揮を託すことを明言した。14日に甲子園球場のクラブハウスを電撃訪問。後半戦への激励だけでなく来季以降の続投を正式に要請した。改めて土台からの猛虎再建を任された金本監督は「意気に感じてやるだけ」と力強く応じた。

 シーズン中では超異例の電撃訪問だった。坂井オーナーはクラブハウスに到着後、即座に金本監督の元へ足を運んだ。主な趣旨は後半戦へ向けた激励で約1時間に渡って会談。席上、形式的ながら改めて来季以降の続投も要請した。坂井オーナーが経緯を明かした。

 「シーズンの激励と来シーズンのことを、お願いするということで。(来季のことは)お願いしました。前向きに受け止めてくれたと思います。まあずっと、そういう(長期政権という)気持ちでいたんですけどね。(以前から)変わらず言ってきたつもりで、私は(考えは)何も変わっていないですけど」

 15年秋に金本監督とは2年契約を結んだ。とはいえ球団は監督就任要請時から5年前後の大型契約を提示しており、その構想がベースにあっての2年契約だった。だから来季以降も金本監督にチーム指揮を委ねる方針は既定路線。確認の意味も込め、改めて球団総帥の口から指揮官に電鉄本社と球団の総意を伝えた。正式契約はシーズン終了後で、今回も指揮官の意向をくみつつ複数年契約を提示する見込みだ。

 もちろん超長期政権構想は就任後1年半で見せた「育てながら勝つ」手腕があればこそだ。4位で終えた就任1年目から巻き返し、今季前半戦は43勝36敗で2位に付けた。並行して若手育成も進行中。オーナーは「若手の育成だけではなく、しっかりチームを変えていくという土壌の部分から熱心にやっていただいていると思っています」と高く評価し、新しい猛虎を築き上げてもらうため「超変革」の結実を託した。

 直々に大きな期待を伝えられた金本監督は決意を強くした。「こっちは意気に感じてやるだけです。とにかくここまで1年半やってきたことを続けてやるだけ。それをオーナーも望んでいるというかね」。過去に例を見ない全面バックアップを受け、球団史上最長の超長期政権も視野に入る。(惟任 貴信)

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2017年7月15日のニュース