トヨタ自動車連覇へ タイブレークサヨナラ満弾!藤岡が決めた

[ 2017年7月15日 05:30 ]

第88回都市対抗野球1回戦   トヨタ自動車5―1九州三菱自動車 ( 2017年7月14日    東京D )

<九州三菱自動車・トヨタ自動車>タイブレーク延長12回1死満塁サヨナラ満塁弾を放ったトヨタ自動車・藤岡(中央)はヘルメットを振ってスタンドの声援に応える
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 開会式に続き行われた1回戦では、連覇を狙うトヨタ自動車(豊田市)が5年ぶり3度目出場の九州三菱自動車(福岡市)を5―1で下した。1死満塁から始まるタイブレークに突入した12回、藤岡裕大内野手(23)が右翼へサヨナラ満塁本塁打。西武・源田から受け継いだ正遊撃手が劇勝を呼んだ。大会は12日間にわたり行われる。

 1―1で迎えた12回1死満塁。先頭打者に指名されたトヨタ自動車・藤岡は、カウント3―1から谷川の高めに浮いた直球を強振した。打球は高く舞い上がり、応援団の待つ右翼席へ一直線。劇的なサヨナラ満塁本塁打に興奮していた。

 「自分が決めてやろうと思った。1、2、3の気持ちで振った。打った瞬間に入ったと思いました」

 ヒーローインタビューを終えると、始球式を務めた後に観戦した豊田章男社長と熱い抱擁を交わした。タイブレークは1死満塁から、打者は打順を選べる。1番打者の藤岡を先頭打者に決めた桑原大輔監督は「藤岡はずっと状態がいいし、足もあるので(12回の)先頭打者にした。絶対やってくれると信じていた」と目尻を下げた。

 新人だった昨季は、遊撃に今季西武入りした源田が絶対的存在として君臨。亜大で内野手を務めていた藤岡は、昨年大会は出場機会を増やすため「1番・右翼」で出場し、若獅子賞を獲得した。源田とは練習で一緒にノックを受け「捕ってからのステップとか、見ていて学ぶことが多かった」と振り返る。2年目の今季は、スポニチ大会から遊撃の定位置を獲得し、今秋ドラフト候補にも挙がる。源田とはいやが応でも比べられるが「自分とはタイプが違う。負けないように頑張るしかない」と発奮材料に変えている。「源田さんがいないと勝てないと言われるのは嫌。そう思われないように連覇したい」。史上7度目の偉業へ、背番号0が開幕戦の苦しい戦いを勝利に導いた。

 ◆藤岡 裕大(ふじおか・ゆうだい)1993年(平5)8月8日、岡山県出身の23歳。岡山理大付時代は甲子園出場経験なし。東都大学野球の亜大ではリーグ戦通算97試合で104安打、打率・296。主に内野手を務めた。4年秋のドラフト会議で指名漏れし、16年にトヨタ自動車に入社。昨年の都市対抗は5試合で打率・381の活躍で若獅子賞を獲得した。1メートル78、83キロ。右投げ左打ち。

 ▼トヨタ自動車佐竹(4番手で10回から登板。2回2/3を無失点)延長に入ったらいくぞと言われていた。安打にならない球をという気持ちで投げた。

 ▼西武源田 (球宴第1戦が)終わってすぐ結果を調べました。初戦が一番大事。勝ってくれたので勢いに乗ると思う。

 ▽タイブレーク方式 03年から導入され、当初は延長13回以降、かつ試合時間が4時間を超えた場合に適用されてきたが、09年からは延長11回、11年からは現行の延長12回から適用。1死満塁から選択打順で試合を行う。準決勝以降は試合時間が5時間を超えた場合にのみ同方式が適用される。

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