【千葉】双子3組の浦安快勝 高山ツインズ闘病中の母に元気を

[ 2017年7月14日 05:30 ]

第99回全国高校野球選手権千葉大会2回戦   浦安8―0千葉南 ( 2017年7月13日    青葉の森 )

<浦安・千葉南>浦安の同学年双子3組、(左から)弟の赤堀雄大、赤堀大地、兄の高山雅都、高山寛都、兄の岡崎天杜、岡崎道杜
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 第99回全国高校野球選手権大会(8月7日から15日間、甲子園)の地方大会は13日、29大会で230試合が行われ、千葉大会では浦安が千葉南を7回コールドで下し、初戦突破した。同校は3年生の双子3組が所属。兄の高山雅都(まさと)内野手が3安打1打点と活躍し、弟の寛都(ひろと)内野手も代走で出場し闘病中の母を勇気づけた。神奈川大会では定時制の相模向陽館がサレジオ学院を破り、夏初勝利。14日は27大会195試合が行われる。

 双子で1点をもぎ取ったのは、5―0で迎えた6回1死一、二塁だった。打席には兄・高山雅都、二塁走者は代走の弟・寛都。雅都は右前にはじき返し、寛都が生還した。

 「1打席目から打ったけど、たまたま。キャプテンなので引っ張ろうと思った」。千葉南に7回コールド勝ち。「2番・遊撃」で出場し、3安打と活躍した主将・雅都は照れ笑いを浮かべた。寛都も「いつでも出られるように準備していた。チームに貢献できてうれしい」と胸を張った。

 闘病中の母にささげる初戦突破となった。高山ツインズの母、初恵さん(46)は、今年5月に再発した卵巣がんの抗がん剤治療で入院中のため、観戦することはできなかった。それでも試合前に母に会い、雅都は「全力で全部やりきりなさい」、寛都は「いつでも出られる準備をしておきなさい」と声を掛けられた。母がつくってくれた150羽の折り鶴でできたお守り。「一番になるように」という思いが込められた富士山を模したもので、2人は入院先から応援している母の姿を重ねて試合に臨んだ。

 二塁手の寛都は6月に右親指を骨折。その影響でスタメンから外れているが、二遊間を守る2人のコンビネーションは抜群だ。普段から同じ歌を同じタイミングで歌いだすこともあるという。野球でも「言わなくても、かみ合うのでやりやすい」と2人は声をそろえる。以心伝心の高山ツインズ。母は18日の4回戦まで進めば、応援に来られるという。勇姿を見せるためにも、負けられない。(武井 花織)

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