34歳・カノ貫禄MVP弾 マ軍ではイチロー以来3人目

[ 2017年7月13日 05:30 ]

オールスター戦   ア・リーグ2―1ナ・リーグ ( 2017年7月11日    マイアミ )

オールスター戦で決勝ソロを放ち、MVPに選ばれたマリナーズのカノ
Photo By 共同

 大リーグの第88回オールスター戦は11日(日本時間12日)、マイアミのマーリンズ・パークで行われ、ア・リーグが延長戦を制して5連勝を収め、通算成績を43勝43敗2分けとした。10回にマリナーズのロビンソン・カノ内野手(34)が決勝のソロ本塁打。今回のメンバーでは最多タイの8回目選出のベテランがMVPを獲得した。

 貫禄の一振り。カノはカブスの守護神デービスの外角カーブにバットを合わせ、右翼ブルペンに運んだ。「いいスイングができた。家族の前で、こんなグレートなことができて素晴らしい」。子供と一緒に臨んだMVP会見ではにかんだ。

 ジャッジ、ハーパーら若手に注目が集まった今年の球宴。34歳は大腿四頭筋に不安を抱えていたが、7回の代打から出場して主役の座を奪った。マリナーズ勢のMVPは92年のグリフィー、07年のイチローに次ぐ3人目。「子供のころグリフィーがMVPを獲るのをテレビで見ていた。同じことを経験したいと思っていた」。11年には本塁打競争で優勝しており、「お祭り男」ぶりを発揮した。

 マイアミには中南米出身者が多く住み、ロッド・カルー氏、ペドロ・マルティネス氏らラテン系のレジェンドが始球式を務めた。同じドミニカ共和国出身で通算243勝のホアン・マリシャル氏の捕手役を務めたカノは「私たちのためにドアを開けてくれた人たち」と感謝。その気持ちをバットでも示した。

 ☆ルール変更 ワールドシリーズの本拠地開幕権は今年から球宴で勝ったリーグではなく、レギュラーシーズンで最高勝率のチームが属するリーグに。

 ☆試合演出 真剣勝負でなくなったため、中継局も多くの新企画を導入。アルテューベは初回の打席に入る直前にインタビューを受け、マイクを装着したハーパーらは守りながら中継陣と会話した。

 ☆監督代行 心臓治療を受けたばかりのインディアンスのテリー・フランコナ監督に代わりイ軍のブラッド・ミルズ・ベンチコーチが指揮。同監督の上半身裸の写真パネルをクラブハウスに持ち込みチームを和ませた。

 ☆日本人スタッフ カブスのビデオコーディネーター、正本尚人氏がナの一員として参加。リプレー検証の機会に備え、ベンチ裏で試合を見守った。

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2017年7月13日のニュース