楽天4点差逆転で堅首!日本一13年以来の首位ターン確定

[ 2017年7月12日 05:30 ]

パ・リーグ   楽天5―4ソフトバンク ( 2017年7月11日    ヤフオクD )

9回2死一、二塁、銀次の適時で生還する二走・島内
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 驚異の粘りだ。楽天は11日、2位・ソフトバンクとの首位攻防初戦に逆転勝ちし、首位を守った。0―4の6回から反撃し、同点で迎えた9回に銀次内野手(29)が勝ち越しの右前適時打。2試合連続で4点差をひっくり返し、銀次も2試合連続の決勝打となった。球団初の日本一に輝いた13年以来4年ぶりの前半戦首位ターンが確定。12日の第2戦も制し、前半戦最終戦を締めくくる。

 選手会長のバットが激闘を制した。同点の9回2死一、二塁。銀次は2ストライクと追い込まれたが「100%、真っすぐが来る」と読み切った。サファテの151キロ直球を引っ張り、右前にはじき返した。

 相手は外国人史上初の200セーブを達成した絶対的守護神。「こんな速いピッチャー打てない」と思いながら打席に入ったという。開き直りだ。これが功を奏し「言葉は悪いが、いい意味で適当にいった。おかげで力が抜けた」と話した。

 エースの則本が3回までに4失点を喫したが、打線が粘る。6回にペゲーロが19号ソロ。7回にウィーラーの2点打で追いつき、銀次が決めた。9日の西武戦に続き、4点差を逆転。銀次も2試合連続の決勝打だ。ソフトバンク戦は4試合連続の1点差(2勝2敗)で「タフな試合になると思っていた」と振り返る。2試合連続の猛打賞で打率・3260とし、打率トップのソフトバンク・柳田にわずか1毛差に迫った。

 首位打者争いの常連が昨季は打率・274と4年ぶりに3割を切った。ボール球に手を出して凡打する。天才ゆえの悩み。「空振りができない。どんなボールもバットに当たってしまう」。今季は好球必打を徹底し、ストライクゾーンの球に絞ってスイングを心掛けてきた。サファテが三振を狙って投じた直球を捉えたスイングこそ、銀次の真骨頂だ。

 試合前は九州北部豪雨被害のための募金活動にソフトバンクの選手らと参加。楽天の練習時間は始まっていたが、東日本大震災の被災地球団の選手会長として、被災地の岩手出身者として声をからして募金を呼びかけた。

 首位攻防初戦を制し、前半戦の首位ターンが確定。梨田監督も「さすがやね。(銀次の)今のバッティングは神懸かっている」と称えた。初の首位打者も視野に入ったが「まだシーズンは半分。明日も試合がある。しっかり勝って前半戦を終わりたい」。銀次は次の試合を見据えていた。 (君島 圭介)

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2017年7月12日のニュース