さすがの菅野、単独トップ9勝 由伸監督絶賛「言うことがない」

[ 2017年7月12日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人2―0ヤクルト ( 2017年7月11日    東京D )

9勝目を挙げ笑顔でナインを出迎える菅野(中央)
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 同じ轍(てつ)は踏まない。巨人・菅野は1―0で迎えた6回に先頭・藤井に左前打を許すと、一気にギアを上げた。

 「あそこが分岐点だった」。山田には2打席連続で内角のワンシームを中前に運ばれていた。一転して、外角攻め。スライダーを外角に3球続けて追い込む。さらに外角に直球。最後も外角にカットボールを投げ、空振り三振だ。続くバレンティンもスライダーで空振り三振を奪った。

 中4日で臨んだ5日の広島戦は6回無失点で8勝目。さらに中5日で前半戦最終登板を迎えた。「疲れていたけど、そんなこと言ってられないチーム状況なので」。強行軍を苦にせず、7回5安打無失点。無四球で三塁を踏ませなかった。球宴前に昨季の勝ち星に並ぶリーグ単独トップの9勝目を挙げ、高橋監督も「言うことがない」と目を細めた。

 グラウンド外でもリーダーシップを発揮する。交流戦最終日の6月18日。菅野が音頭をとり、都内の焼き肉店で投手会が開催された。今季から加入した選手の歓迎会も兼ねており、山口俊は「ありがたかったし、チームの一員になれたと感じた」と言い、吉川光も「一体感を感じた」。野球談議に花を咲かせながら結束を強めた。

 チームは今季初の3カード連続の勝ち越しを決めた。菅野にとって前半戦で9勝を挙げたのは3年ぶりで、自己最多となる1年目の13勝超えも視野に入ってきた。チームは借金7の5位に低迷しているが、絶対的なエースは「良い状態で後半戦を迎えられる。まだまだ、(チームが)巻き返す余地はあると信じている」と力強く言った。 (重光 晋太郎)

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