内海 甲子園大好き!敵地最多勝利数14勝目「取り返していきたい」

[ 2017年7月9日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人8―1阪神 ( 2017年7月8日    甲子園 )

<神・巨>2勝目を挙げ、ファンの声援に応える内海
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 かつてエースと呼ばれた巨人・内海は、がむしゃらに腕を振った。初回1死二、三塁で福留は140キロ直球で二ゴロ。この間に1点を失ったが、続く中谷も直球で中飛に打ち取った。いきなり迎えた最大のピンチで強気の投球を貫き、最少失点で切り抜けた。

 5回を投げて77球。3安打1失点で余力はあったが、6回1死二、三塁のチャンスで打席が回り、代打を送られた。それでも昨季3戦2勝、防御率0・86と抜群の成績を残した甲子園で4月5日のDeNA戦以来94日ぶりの今季2勝目。自身の連敗も5で止め、「崖っ縁どころじゃない崖っ縁だった。期待に応えられていない悔しさもあった。勝つことで少しは報われた」と笑みを浮かべた。

 今季は4度の2軍落ちを経験。復活を懸けて若手時代からの恩師、小谷巡回投手コーチとフォーム改善に取り組んだ。指摘されたのは3点。(1)テークバック時に中堅方向に腕が出て、しならなくなっている。(2)上げたグラブの位置が高く、体を回転させる反動が生み出せていない。(3)セットポジションで前かがみになり、腕を突き出して投げている。これらをクリアすることで「直球に勢いが生まれた」と内海。事実、130キロ台後半だった直球が、この日は常時140キロ台だった。

 チームは広島、阪神の上位2球団に2カード連続で勝ち越し。ベテラン左腕の復活は、後半戦の巻き返しに向けて大きな力となる。高橋監督は「内海に勝ちがついたのは大きい。チームに勢いがついてくる」と目を細めた。「ここから取り返していきたい」。まだ内海には挽回のチャンスが残されている。 (重光 晋太郎)

 ≪阪神戦通算25勝目≫内海(巨)が5回1失点で今季2勝目。阪神戦は通算25勝目となり、カード別ではDeNA戦の26勝に次ぎヤクルト戦に並ぶ2番目の多さになった。また、阪神戦の白星を球場別に分けると東京Dの11勝(8敗)に対し甲子園で14勝(8敗)をマーク。自身の敵地球場での通算勝利数としては、横浜の12勝を上回る最多と甲子園を得意にしている。

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