打てない…金本監督 交流戦明け3勝9敗「なかなかね」

[ 2017年7月9日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神1―8巨人 ( 2017年7月8日    甲子園 )

<神・巨>選手交代を告げる金本監督
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 阪神は8日の巨人戦(甲子園)に1―8で敗れて連敗を喫し、3位・DeNAに1ゲーム差まで肉薄された。前夜に続き、2試合連続で1得点どまりと打線が深刻な貧打状態。

 鳥谷の1番起用、大山の抜てきなど不振打開へ手を打ってきた金本知憲監督(49)も「なかなかね…。打開策があれば、いいんだろうけど」と敗戦の弁に苦悩の色をにじませた。

 なかなか突破口を見いだせない。今季最多4万6791人の大観衆の前で、ふがいない敗戦を喫した。この日は投手陣も8失点と精彩を欠いたが、それより深刻なのは打線だ。相手先発は前夜の無双状態だったマイコラスではない。試合前まで1勝5敗、防御率6・06だった内海だ。それでも打てない…。金本監督も、敗戦の弁に苦悩の色をにじませた。

 「まだまだですね、打つ方は。昨日(のマイコラス)は仕方ないとしても。なかなかね…。打開策があれば、いいんだろうけど」

 打線全体に、重苦しいムードが漂う。象徴的だったのが、3点を追う初回だ。無死一、二塁の好機をつくり、続くはクリーンアップトリオ。3人のうち、いずれか1人でも威勢のいい一打を放っていれば、試合の潮目は変わったはずだった。だが結果は1死二、三塁から福留の二ゴロの間に1点を奪うのがやっと。好機になるほど、打者のスイングが鈍るという不思議な状況に陥っている。「得点圏での…。勢いがつかないな」とは片岡打撃コーチ。これでは、波に乗りようがない。

 「それ(能見の5回降板)はもう5回で2点差ですから。リリーフに頑張ってもらって(打線が)逆転しに行かないと、あそこは」

 強い意志の込められた指揮官のタクトも、打線には伝わらない。5回には、そこまで3失点と粘投していた先発・能見に早々と代打・陽川を送り、攻勢に打って出た。こうなれば、打ち勝つしかないからだ。だが…。その回の攻撃もあっさり3者凡退で終え、全盛期にはほど遠い内海の前に5回3安打1得点の体たらく。6回以降も相手継投の前に凡打の山を築かされ、終わってみれば6安打1得点の惨敗劇を演じた。

 「まあ鳥谷を1番にしたり、大山を入れたりしているけど、それですべてうまくいくかというと、なかなか、そうはいかないところですね」

 これで交流戦明けは12試合で3勝9敗と低空飛行が続く。特に敗れた9試合の総得点は10で1試合平均1・11点…。最大の敗因は貧打だ。指揮官が振り返ったように鳥谷を1番起用し、大山を抜てきするなど手は打ってきた。だが上がり目が見えない。若手だけでなく、経験豊富な糸井、福留の状態も上がってこない現状。とにかく目の前の球に、食らいついていくしかない。(惟任 貴信)

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2017年7月9日のニュース