大谷 二塁打で即交代のワケ 全力疾走求められる本塁突入時に不安か

[ 2017年7月4日 05:34 ]

パ・リーグ   日本ハム4―11西武 ( 2017年7月3日    東京ドーム )

<日・西>4回無死、大谷は右翼フェンス直撃の二塁打を放ち、代走を送られる
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 スタンドインまであと約1メートル。すさまじい弾道だった。1点差の4回無死。日本ハム・大谷が岡本のスライダーを強振すると、強烈なドライブ回転がかかった打球は右翼フェンス上部を直撃し、ゆっくりと二塁に到達した。

 「(バットの)先だったので(スタンドに)入らないと思ったけど、(右翼手は)越えると思ったので良かった」。4月8日のオリックス戦で左太腿裏を肉離れして以来、86日ぶりの先発出場。「5番・DH、大谷」のアナウンスが流れると、スタンドから大歓声が起きた。初回の第1打席は四球。4回の二塁打の直後は代走を送られてベンチに下がった。交代した理由について栗山監督は「言えない」としたが「全てが計算通りに進んでいる。全ての動きを確認しながらやっている」。全力疾走が求められる本塁突入時の走塁に不安を残すため、大事を取ったのだろう。

 6月23日に1軍復帰し、27日に代打で出場。1日には投手として2軍戦で今季初登板した。試合前には別メニューではなく、全体練習に参加して走塁も行った。まだ全力疾走はできず、大谷も「走塁がどうのこうのより、まずはしっかり安打を打つことだと思う。それが大事」と振り返るように、現段階で求められる最大のパフォーマンスを発揮した。

 4日もDHで先発出場する可能性が高い。大敗を喫し、「打者・大谷」の先発復帰初戦を勝利で飾ることはできなかったが、二刀流が完全復活へ、また一つ階段を上った。 (柳原 直之)

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