誰からも愛された「上さん」 監督20年で最下位は1度もなし

[ 2017年7月3日 10:20 ]

上田利治氏死去

78年日本シリーズ第7戦、ヤクルト・大杉の左翼ポール際の打球が本塁打と判定され猛講義する上田監督
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 まさに名将だった。監督20年間で通算1322勝1136敗、116分け。最下位経験は一度もなく、リーグ優勝5度、日本一にも3度輝き、03年に野球殿堂入り。そんな上田氏が1日午前2時55分に川崎市内の病院で静かに息をひきとった。

 日本ハムを率いた99年を最後にユニホームを脱ぐと、その後は評論家として活動。ところが、数年前に胃がんを患い手術を受けてからは、体力も徐々に低下。今春から再び入院生活を送っていた。

 オリックスの宮内義彦オーナーも「上田さんには(89年の)オリックスブレーブス発足から2シーズン、初代監督として指揮を執っていただいた。最近はOB会などでお会いする機会もなく、近況をお聞きすることもありませんでした」と突然のことに驚いた。

 監督生活では選手を「ええで、ええで」と褒めることで有名だったが、報道陣の名前もすぐに覚え、練習前や試合後には必ず取材に応じた。みんなから「上さん」と慕われる人柄だった。

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2017年7月3日のニュース