エルド 来日初3打席連発 お立ち台は全て日本語 ファン喝采

[ 2017年7月2日 05:30 ]

セ・リーグ   広島8―1中日 ( 2017年7月1日    マツダ )

<広・中>全て日本語でインタビューに答えるエルドレッド
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 VTRを見ているようだった。5―0の5回1死無走者。1ボールからの143キロ外角低め直球を捉えた広島・エルドレッドの打球は、またしても左翼席に詰めかけた観客のはるか頭上を越え、防球ネットを直撃した。3打席連続のダメ押し21号で、一気に中日・ゲレーロに並んだ。

 「米国では1A時代に1度ある。1打席1打席に集中し、ボールにしっかりアプローチしたことが結果に表れた。満足している」

 ショーの開幕は2回だ。左翼2階席へ運ぶ2戦連発の19号先制弾。3―0とした3回なおも1死二塁では、3発目よりもさらに上部の左翼防球ネットにブチ当てた。推定飛距離140メートルの20号2ラン。いずれの当たりも、本塁打争いを演じるゲレーロは一歩も動けなかった。

 広島では6月16日のソフトバンク戦で丸が打って以来6人目(7度目)の快挙で、リーグ最速の貯金20に到達。緒方監督は「3打席連続だからね。ビックリするよね、カントリーには。成績が安定し、調子の波が小さいのが頼もしい」と目を細めた。

 昨季と早くも並ぶ21号。37本塁打でタイトルを獲った14年は、同じ73試合で28本塁打していたが、8月は大不振で0本に終わった。「日本で経験を積み、成熟した」と自負する6年目。指揮官が言う通り、当時に比べると好不調の波は小さい。

 2日連続のお立ち台では、石井打撃コーチの命を受けて日本語で質問に答え、ファンの喝采を浴びた。3年ぶりキング奪還への期待も高まるが、「シーズン中に考えることじゃない。チームの勝利に貢献するだけさ」ときっぱりだ。頼もしいエルドレッド。夏場の爆発にも期待大だ。 (江尾 卓也)

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