楽天 初青森でけっぱった2発 ペゲだ島内だ!今季最多貯金22だべ〜

[ 2017年6月29日 05:30 ]

パ・リーグ   楽天3―2オリックス ( 2017年6月28日    弘前 )

<楽・オ>岩木山と三味線のバチをかたどった照明塔をバックに投げる楽天先発の辛島
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 岩木山の稜線をイメージしたバックネット裏のスタンドから「けっぱれ〜(頑張れ、を意味する津軽弁)」の声が飛ぶ。グラウンドは津軽三味線のバチの形をした照明灯に照らされた。プロ野球29年ぶり、楽天にとっては初めての青森での1軍公式戦。地元東北の球団として負けられないメモリアルゲームを、一発攻勢で制した。

 「青森ダイスキ!」。声の主はペゲーロだ。初回、金子の外角直球を左翼席へ運ぶ17号先制ソロを放った。昨季途中加入の助っ人が来日初めて実戦出場したのが、この弘前。7月23日の2軍戦で2本塁打を放っており「良いイメージで打席に入れた」と笑った。

 1―1の3回には、島内が左越えに決勝の8号2ラン。右肘痛で離脱した茂木に代わって1番に入った最近5試合で打率・100と不振だった男は「打てなさすぎて苦しかった。試合に出たくなかった。でも、今日打てて良かった」と顔をほころばせた。悩みを募らせ、仙台から青森入りした前夜は夕食も喉を通らないほど。青森県三沢市に住む父方の親戚も観戦に訪れた試合で復調を告げた。

 前回の青森での公式戦で一発を放ったヤクルト・池山は現在の楽天チーフコーチ。29年の時を経て、青森のファンが本塁打に沸いた。球団創設13年目で東北全県での1軍戦主催を達成し、試合にも勝利。3連勝で今季最多の貯金22とした梨田監督は「(青森で)初開催だし、勝ちたいと思っていたのでホッとしている」と話した。

 ▼楽天・立花陽三球団社長(青森県で初の主催試合)素直にうれしい。29年ぶり(の1軍公式戦)ということで、青森の方々が待ち望んでいてくれたことを感じた。

 ☆青森の方言 津軽弁は青森市や弘前市の方言で、「わ(わたし)」「な(あなた)」「け(食べて)」など、歯切れ良く短い言葉が多い。また独特なイントネーションがフランス語に似ているとも言われ、聞き取りが難解な方言として有名。代表的な言葉は「けっぱる(頑張る)」「どんだんず(どうしたものか)」「めごい(可愛い)」など。他に南部弁や下北弁もある。

 ≪88年はヤクルト勝利≫青森県内で1軍公式戦が開催されるのは、88年7月17日の広島―ヤクルト戦(青森県営)以来29年ぶり。試合はヤクルトが4―1で5回コールド勝ちし、池山(現楽天チーフコーチ)が決勝弾、栗山(現日本ハム監督)が適時打を放った。弘前開催となると、84年8月11日の日本ハム―南海戦(弘前市運動公園)以来33年ぶり。この時は日本ハムが6―1で勝っている。なお、青森県内の1軍公式戦は、今回も含めセ、パ合計49試合(パ31、セ18)。最多は青森県営の21試合で、弘前市運動公園はこの日で4試合目になった。

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