顔面死球でも…ファンの心打った 鳥谷 セ最多得票に「名誉なこと」

[ 2017年6月27日 05:30 ]

「マイナビオールスターゲーム2017」ファン投票最終結果 ( 2017年6月26日 )

ファン投票でオールスターに選出され意気込む(左から)マテオ、鳥谷、糸井、梅野
Photo By スポニチ

 「マイナビオールスターゲーム2017」(7月14日・ナゴヤドーム、15日・ZOZOマリンスタジアム)のファン投票最終結果が26日に発表され、阪神からは鳥谷ら4選手が選出された。

 36歳の誕生日に吉報が届いた。もがき苦しんだ昨季の不振を乗り越え、常連だった球宴の舞台に三塁という新たなポジションで“復帰”する鳥谷は、リーグ最多47万1327票を投じてくれたファンに対し感謝の言葉を口にした。

 「本当に選ばれるだけでもうれしいことですけど、最多で選ばれるのは名誉なこと。選んでいただいたファンの方に感謝したい」

 打率・236に終わった昨年からの巻き返しへ、背水の覚悟で挑んだ今季。慣れない三塁をこなしながら、ここまでチームトップの打率・304をマークしている。数字以上にファンの心を打ったのが、不屈の姿だ。5月24日の巨人戦で顔面に死球を受け鼻骨骨折。激痛が残っているはずの翌25日も、黒いフェースガードの「バットマンスタイル」で代打出場した。悲劇的なアクシデントにも屈することなく、目下1818試合連続出場を継続中。見た目のインパクトも十分に、鉄人ぶりを世間にアピールした。

 「常に試合に出続けたいというその気持ちで、たくさんの人に票を入れていただいた。自分たちは毎日試合があるけど、見に来る人たちは、その日しか行けないという人もいると思うし、そういう意味でも毎日出たいと思ってやっている」

 球宴だからといってクールなスタイルを変える選手ではないが「一番はファンの人が喜んでくれるようなプレーであったり、セ・リーグの勝利だったりを見せたい」ときっぱりと答えた。試練を乗り越え、この日にまた一つ年齢を重ねた「猛虎の顔」はプロの技を披露する準備はできている。

 チームは交流戦明けの広島戦で2連敗し、ゲーム差を5に広げられたが、勝負はこれから。再び立つことになった夢舞台を弾みにして、後半戦もチームを引っ張る。(山添 晴治)

続きを表示

2017年6月27日のニュース