巨人・菅野 球宴は全球直球公約 ターゲットは「柳田選手」

[ 2017年6月27日 08:40 ]

「マイナビオールスターゲーム2017」ファン投票最終結果 ( 2017年6月26日 )

ジャイアンツ球場で汗を流す菅野
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 11年前。東海大相模の2年生だった16歳の巨人・菅野は、球宴の名勝負に衝撃を受けた。それを再現する。

 「(思い出は)藤川球児さんの予告ストレート」。06年の球宴第1戦。藤川(阪神)は打席のカブレラ(西武)に対してストレートの握りを見せて右腕を突き出した。オール直球勝負の予告だ。一球もかすらせず最後は153キロで空振り三振。「分かっていても空振りが取れるのは誰でもできることではない」と鮮烈な印象がある。

 ファン投票での選出は2年連続2度目。入団1年目から5年連続5度目の夢舞台だが、ジャイアンツ球場で汗を流したエースは初めて「全球直球勝負」を宣言した。「全部真っすぐで勝負できれば。フルスイングで応えてくれる打者に力勝負で、ファンを沸かせる勝負を見せたい」。ターゲットは「ソフトバンクの柳田選手」と指名。パ・リーグトップタイの18本塁打を放ち、交流戦MVPにも選ばれた超人ギータだ。

 スライダーやカットボールなど変化球を武器とするが、原点は直球。最速157キロ。昨年のシーズン前には「直球を磨きたい」と指先の力を徹底的に鍛え直した。指先だけでゴムチューブを引っ張り、約2キロの重いボールを指先で持ち上げる反復運動は100回を超えた。球の切れ、回転、伸び、全てが進化。自身2度目の最優秀防御率につなげた。

 今季はセ・リーグトップタイの7勝を誇り、4月中旬から3試合連続完封をマーク。「活躍したい。見ている人がワクワクするようなホームランか三振かくらいの勝負ができれば」。日本のエースが新たな名勝負をつくる。 (神田 佑)

 ▽藤川の06年球宴での予告直球勝負 球宴前から「全球直球勝負」を明言し、7月21日の第1戦(神宮)の9回に登板。先頭の西武・カブレラに対し、マウンド上で直球の握りを堂々と見せつけるパフォーマンスを披露すると、最後は内角高め153キロで空振り三振。続く日本ハム・小笠原も、外角高め152キロで空振り三振に斬った。強打者2人に10球を投じ、全て直球で150キロ超。圧巻の投球内容にも、「シーズン中と同じだったでしょ?」とおどけた。

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