復帰後出番ないけど…大谷 DH選出の球宴出る「全力で頑張りたい」

[ 2017年6月27日 05:30 ]

ソフトバンク戦に備え福岡入りした大谷
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 「マイナビオールスターゲーム2017」(7月14日・ナゴヤドーム、15日・ZOZOマリン)のファン投票最終結果が26日に発表され、左太腿裏肉離れで、4月8日を最後に出場していない日本ハム・大谷翔平投手(22)がDH部門で選出された。ソフトバンクからは両リーグ最多得票の柳田悠岐外野手(28)ら12球団最多5選手が選出。29日に選手間投票の結果が発表され、監督推薦を含む全出場選手は7月3日に決まる。

 無数のフラッシュに包まれた大谷は素直な気持ちを吐露した。「複雑だけど選んでいただいてありがたい」。投手としてはまだ登板できず、打者としてもわずか8試合の出場。DH部門で1位選出に、感謝と申し訳ない気持ちが入り交じった。

 4月8日のオリックス戦で左太腿裏を肉離れ。2カ月以上の長期離脱を強いられたが、今季リーグトップタイ18本塁打の2位・デスパイネを7万票以上も引き離し、44万7910票も集めた。球宴は5年連続5度目。ファン投票選出は4度目で過去は外野手、投手で選出されたが、今回のDHで史上5人目の3ポジションでの選出となった。「期待に沿えるように全力で頑張りたい」と決意を込めた。

 昨季は投手で選出も、右手中指マメの影響で急きょ打者出場。本塁打競争で優勝し、第2戦では一発を放ちMVPに輝くなど活躍した。表彰への意欲を問われると「ファン投票で選んでいただいたからには全力で頑張りたい」。7月4日から始まるファン投票で再び本塁打競争に選出される可能性もある。

 23日の楽天戦から1軍復帰。いまだ出場はないが、パの指揮を執る栗山監督は「(球宴に)出るのは当然と思ってやっている」。フリー打撃では柵越えを連発。延長にもつれた24日は代打機会をうかがったが、試合前にブルペン入りしたため体への負担を考慮した。「今はどうやってマウンドに上げるかを準備している」と指揮官。27日のソフトバンク戦も代打待機の予定だが、二刀流復帰は着々と近づいている。

 今オフにポスティングシステムを利用しメジャー挑戦する可能性もあり、今年が最後の球宴になることも考えられる。大谷は「各投手の持ち味は違うし、(球宴では)前面にそういうところを出してくる。出る機会があればそういったところを頑張りたい」。あの豪快なアーチをもう一度…。復活した先に、真夏の祭典が待っている。 (柳原 直之)

 ▽球宴の選出規定 5月31日までに支配下選手登録された選手に限り、ファン投票終了後(今年は6月18日時点)、投手として5試合以上登板または10投球回以上、野手として10試合以上出場または20打席以上が条件となる。大谷は8試合しか出ていないが、32打席に立っている。

 ≪「投手と指名打者」では史上初≫大谷(日)は外野手(13年)、投手(14〜16年)に続いて指名打者の3部門でファン投票選出。過去に投手と外野手で選出は関根潤三(近鉄・投=53年、外=63年)がいるが、投手と指名打者は大谷が初めて。

 ≪大谷と球宴≫

 ☆13年 ファン投票の外野手部門3位で初出場。第3戦(いわき)で高卒新人では86年の西武・清原以来となる打点を記録し、敢闘賞を獲得した。

 ☆14年 投手部門の監督推薦で出場し、第2戦(甲子園)で阪神・藤浪と先発対決。1回1失点で降板も、日本最速タイ&球宴新の162キロを計測。

 ☆15年 先発部門1位。52年ぶりの投手&野手の両部門でファン投票選出された。第1戦(東京ドーム)で最速159キロ直球と最遅89キロのスローカーブを披露。

 ☆16年 投手でファン投票選出されたが、打者として本塁打競争に初出場。第1戦(ヤフオクドーム)で優勝。第2戦(横浜)では試合で球宴初アーチ。

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2017年6月27日のニュース