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“素振りマニア”が衝撃を受けたスーパースターとは…

レッドソックスのベッツ
Photo By AP

 野球部だった高校時代、ひたすら素振りをした。こだわったのは「ヘッドを立てること」。インパクトでバットの先端をグリップより高い位置に保ち、そのままヘッドを下げずに振ることを追求した。

 こだわるようになったきっかけは、チームメートに「プロ野球選手の素振りはヘッドが立っている」と言われたこと。初めてそこを意識してプロ野球中継を見て、自分との違いに驚いた。確かに素振りのヘッドが下がらない。それ以来「立浪と高橋由伸の素振りは凄い。ヤクルトの土橋も、やばい」などと言い合う「素振りマニア」になってしまった。

 「ヘッドを立てる」と言っても、大根切りのように振り下ろすのとは違う。水平に振ってバットの先端が手首より上にあるイメージだ。ヘッドを立てた状態と寝かせた状態で、止めたバットを投手側から押してみると、立っている方が断然バットの力(=球を打つ力)が強いことが分かる。筋力がないとできない振り方で、実際にヘッドを立てたまま球を打つことは不可能に近いが、素振りから意識しないと、ヘッドがかなり下がって投球に押されてしまう。

 今年から大リーグ担当記者になり、メジャーの試合をほぼ毎日見ている。衝撃を受けたのが、レッドソックスのベッツの素振りだ。言うまでもなく走攻守三拍子そろったスーパースターだが、打席に入る前などに見せるスイングがマニアから見ると実に格好いい。剣道の竹刀のように極端にヘッドを立てて振り切っている。素振りの美しさを加えて、四拍子にしてほしいくらいだ。ほかにも、メジャーには美しいスイングの選手が多い。

 米国では誰も注目しない点かもしれない。そもそも素振りを重視しない。2年前に元ロッテのフリオ・フランコ氏を取材したとき「日本の高校球児は素振りをする」という話をしたら「For what?(何のために?)」と聞かれて困ったことがある。大リーグで48歳までプレーした同氏は「試合と同じように投手の球を打たなきゃ意味がない」と言っていた。ベッツにとっても打席前の確認作業にすぎないのかもしれないが、マニアは魅了される。野球にはいろんな楽しみ方がある。(記者コラム・渡辺 剛太)

[ 2017年6月20日 09:30 ]

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