G坂本と同級生…新日鉄住金・君津の村松 軟式で輝き「150キロ出してみたい」

[ 2017年6月16日 12:16 ]

第67回紅龍旗争奪実業団野球全国大会   新日鉄住金・君津製鉄所0―7スリーボンド ( 2017年6月16日    東京ドーム )

 軟式野球の紅龍旗争奪全国大会は2試合が行われ、新日鉄住金・君津製鉄所の右腕、村松伸哉投手(28)が前年覇者・スリーボンド戦に先発した。立ち上がりで制球を乱し6回5失点で敗れたが「東京ドームで投げるのは初めて。2試合投げられたし、打席にも立てた。めちゃくちゃ楽しかった」とすがすがしい表情を浮かべた。

 村松は八戸学院光星で坂本勇人(現巨人)らと同級生。国学院大1年時に東都大学春季リーグ開幕戦で初先発初勝利をマークし、最速153キロの剛腕として一躍全国区に駆け上がった。斎藤佑樹(早大、現日本ハム)とともに1年ながら大学日本代表入り。日米大学選手権でMVPを獲得するなど大リーグのスカウトもうならせた。しかし、故障が相次ぎ満足な成績は残せず。大学卒業後は社会人の新日鉄住金かずさマジックに進んで主に救援を務めたが、またも故障に泣かされて5年間の社会人生活を終えた。それでも「野球を続けたい」と機会を探していたところ「東京ドームで投げられるぞ」と誘われ、軟式への転向を決断。昨年からプレーしている。

 長身から角度ある直球を投げ込む姿は健在。「スピードは測ったことがないんですが、軟式で150キロ出してみたい」と目を輝かせる。力むと引っかけやすい軟式球。「軟式球を持つのは中学以来。良い意味でアバウトに投げている。学生時代にこうやって投げられていたら、また結果は違ったかもしれないですけどね」。

 プロ野球観戦に出かけると同世代の活躍を目の当たりにすることもある。「みんなすごいなあと思うけど、僕自身、今すごく楽しくやれている。ここに来たことはマイナスじゃない。体が動く限り続けていきたい」。新たな世界で、思う存分野球を楽しむつもりだ。

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2017年6月16日のニュース