能見急変…6回出血から4連打KO 左手薬指を「えぐった」

[ 2017年6月8日 05:30 ]

日本生命セ・パ交流戦   阪神4―5オリックス ( 2017年6月7日    京セラドーム )

<神・オ>左手薬指から出血した能見
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 粘りきれなかった。阪神の先発・能見は6回にオリックス打線につかまり、5回0/3を4失点で無念の降板となった。

 「(6回は)追い込むところで追い込めなかった。流れとして、カウントを整えられなかったので」

 序盤はテンポ良くアウトを重ね、4回まで1安打無失点。5回、先頭のT―岡田に今季初被弾となる右翼越えソロを浴びたものの、大城、若月を連続三振に斬るなど、追加点は与えなかった。

 勝利への道筋が暗転したのは6回だ。先頭・西野に右前打、安達に左翼への二塁打を浴び無死二、三塁とされると、トレーナーがマウンドへ駆けつけた。この回は、しきりに左手を気にするしぐさを見せ、ユニホームにも血がにじんでいた。

 「えぐったから。力むとよくなる」

 投球を重ねる中、親指の爪で薬指の内側を傷つけた。失点に結びついたことには「無いよ、それは」と否定しても続くロメロ、小谷野に連続適時打。この回だけで4連続長短打を浴びて降板し、金本監督はアクシデントの影響に「あったんかな…。ちょっと、分からないけど。突然、そうなったから」と首をひねった。

 試合前の時点で防御率1・87。前日6日にリーグトップの座を中日・又吉(1・81)に奪われた。トップへ再浮上の可能性もあった中、3失点以上は4月9日の巨人戦以来で同2・33へ下がった。「4点取ってもらって何とか抑えていかないといけない…」。開幕から安定した投球で支えてきた38歳は、ぐっと悔しさをかみ殺した。(遠藤 礼)

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