連敗続く巨人 光明は森福、交流戦入り復調ムード 遅れ取り戻す

[ 2017年6月8日 10:30 ]

復調ムードの巨人・森福
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 巨人が7日の西武戦で球団ワーストの12連敗を喫した。投打に課題は多いが、光明もある。FAで加入した陽岱鋼が1軍昇格後2戦目で初のマルチ。この試合での出番はなかったが、同じく新加入の中継ぎ左腕・森福も復調気配だ。

 前日の同カード初戦。森福は左打者が続いた8回から登板し、源田を真ん中低めの直球で遊直。続く秋山もシュートで遊ゴロに仕留めた。ソフトバンク時代に左キラーとしてならしたサウスポー。対左打者の被打率は不調で出場登録を抹消された4月24日の・400から・276(7日現在)まで下げた。首脳陣の信頼を取り戻しつつあり、「パ・リーグでは何年もやっていたポジション。ましてや左打者相手には絶対的にやっている」と自信を示す。

 交流戦が追い風となった。昨季の交流戦での対左打者の被打率は・125。対戦経験のある打者との勝負は「自分にとってプラスであり、マイナスでもある」と笑うが、各打者の特徴はインプットされている。パ・リーグの打者は「振ってくるイメージが強い」。その理由は「リーグに速球投手が多い」からだという。確かに菊池(西武)や則本(楽天)、サファテ(ソフトバンク)ら150キロを優に超える速球派が多くそろっている。「そういう相手との対戦は追い込まれるときつい。(パ・リーグの打者は)追い込まれないように、自然と初球から振っていくんだと思います」と分析した。

 3日のオリックス戦。7回2死一、二塁からマウンドに上がり、打席にはT―岡田。1ボールから内外角へスライダーを投げ込むと、最後は外角高め直球で左飛に抑えた。「あのスライダーがあったから、直球が生きた」。翌日の同カードの8回1死一、二塁。再びT―岡田を迎え、カウント1―2からの4球目。外角低めに沈むスライダーでバットの空を切らせた。交流戦は打者1人に平均5球。打ち気にはやる打者をあざ笑うかのような投球術を見せている。

 守護神のカミネロが2軍の今、森福にかかる期待は大きい。「カミネロがいないのはでかいが、自分一人では抑えられない。中継ぎ陣、キャッチャー陣としっかり話し合っていきたい」。遅れた分を今こそ取り戻す。(記者コラム・馬渡 雄介)

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2017年6月8日のニュース