特注ガード外した!鳥谷 3安打「ラッキーな当たりもあった」

[ 2017年6月3日 05:30 ]

日本生命セ・パ交流戦   阪神2―4日本ハム ( 2017年6月2日    甲子園 )

<神・日>8回1死、鳥谷は右前打を放つ
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 阪神・鳥谷が名実ともに本来の姿で本拠地の甲子園に戻ってきた。フェースガードのない通常のヘルメットを装着。ようやく視界が“広がり”、安打を量産した。4月4日のヤクルト戦以来、今季2度目の猛打賞で気を吐いた。

 「ラッキーな当たりもあったんで。それは何とも…」

 最後まで快音連発には無関心だった。まずは4回1死。速球を打ち損じた二塁後方への飛球は風に流されて内野手と外野手の間にポトリ。運も味方に付けた中前打で一気に勢いづいた。6回1死ではカーブを右前打。8回1死ではカットボールを右前に運んだ。3打席とも違う球種を安打。すべて走者のいない場面だったことが何とも惜しい。

 「(特注ガード)なければ、ない方がいいのでね。(今日は)取りました」

 完全復活を象徴する光景だった。5月24日の巨人戦で顔面死球を受けて鼻骨を骨折した。翌25日の同戦では顔を覆うフェースガードを装着して出場し、5月30日のロッテ戦からはヘルメットの右側部だけにガードを付けた特注ヘルメットで5試合ぶりに先発出場。いまも目の下にわずかな内出血が残していても、すべての装具を外して挑んだ。

 思わぬアクシデントに見舞われながらもグラウンドに立てた弱みを見せずに躍動した姿を披露。3安打を加えて通算2000安打まで残り82安打とし、交流戦通算301安打も歴代最多の和田一浩(304安打)を視界にとらえた。虎の鉄人が金字塔へまた一歩前進した。(山本 浩之)

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