糸井 完全復調や!V3ラン 虎最多4打点で“魔の土曜日”粉砕

[ 2017年5月28日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神9―2DeNA ( 2017年5月27日    甲子園 )

<神・D>3回、先制3ランの糸井はガッツポーズ
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 阪神・糸井嘉男外野手(35)が27日、DeNA戦(甲子園)の3回に決勝の6号3ランを放つなど移籍後最多4打点を挙げ完全復調をアピール。9―2で大勝して首位を守った。

 今季最多4万6616人が見つめる前で「超人」が完全に目を覚ました。0―0の3回1死一、二塁で青柳がスリーバント失敗。何ともいえない微妙な空気が漂い始める中、糸井がいとも簡単にすべてを払しょくした。2ボールからDeNA先発の右腕・クラインのスライダーをすくった打球は高々と右翼方向に舞い上がり、まだかと総立ちで待つスタンドに着弾した。一塁ベースを回ると、表情を緩めることなく右拳をグッと突き上げた。10試合ぶりの先制アーチは、そのままV弾へと姿を変えた。

 「先制点を取る気持ちで打席に入りました。手応えは良かったんですが、浜風にちょっと戻されたので、ビクビクしながら走っていました」

 4回2死三塁からは一塁左へのゴロを放ち、力走して内野安打。1試合4打点は阪神移籍後の自身最多となった。

 25日巨人戦から1番に入り、この日を含め11打数5安打。人一倍責任感が強いだけに、金本監督の思いを感じないわけがない。「監督もいろいろ考えてくださって。僕がしっかりしていたらこんなことにはならなかった。迷惑をかけているので、取り返す気持ちで毎日やっていく」。

 恩返ししたい相手はまだいる。福留だ。この日の試合前練習では身振り手振りで助言を受けた。「いろんなアドバイスとかをもらって。ありがたいですね」と感謝すれば、福留からは「(糸井は)大丈夫。彼は(調子の)戻し方を知っているし、引き出しもある。大丈夫でしょう」と絶大な信頼を寄せられている。この日は初のアベックアーチを記録し、初めてお立ち台にも並んだ。

 一時の不振を脱したことは確かだが、現状に満足などしない。それゆえ、完全復調かと問われても「そうなるように頑張ります」とだけ言った。試合前まで1勝5敗で「魔の曜日」とされた土曜日も糸井の一撃で粉砕した。「超人」の復調とともに、猛虎が再び上昇気流を描く。(巻木 周平)

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