DeNA井納、投打で藤浪討ち!坂本バットで猛攻口火&6回まで無安打

[ 2017年5月27日 05:30 ]

セ・リーグ   DeNA5―2阪神 ( 2017年5月26日    甲子園 )

6回表1死一、三塁、井納は先制となる右前適時打を放つ(投手・藤浪)
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 「ハマの宇宙人」には、常識外の戦法が合う。0―0の6回1死一、三塁。打席に立ったDeNA先発の井納に出されたサインは「打て」だった。「打ち損じたらバントのサインが出るかもしれない。初球からいこうと思った」。藤浪の外角スライダーを右前へはじき返し、自ら先制点を叩き出して、この回5得点の口火を切った。

 打線は5回まで毎回のように走者を出しながらも無得点。スクイズも選択肢となる場面だったが、ラミレス監督は「打ちあぐねていたので、常識外だが井納に打たせる」と決断。そして右腕は「(藤浪は)スライダーでカウントを取っていた。その球だけは打ち損じないようにと思った」と野手顔負けの狙い打ちで結果を残した。

 24日には試合前練習で、逆方向への打撃に取り組んでいた。実はこの打席だけ、巨人・坂本勇にもらったバットを使っていた。普段から「ハヤト」と呼ぶ親しい仲で、「“力を貸してくれ”と打席に立ったら打てた」と笑みをこぼした。

 本職の投球も圧巻だ。7回を3安打1失点で2勝目。6回まで無安打投球だった。7回の先頭・糸井に内野安打を許し、ノーヒットノーランは消えたが「意識しなかったといったらウソになるが、勝ちたい気持ちの方が強かった」。その言葉通り、1点を失い、なおも1死一、二塁でキャンベルを遊ゴロ併殺に打ち取ると、大きなガッツポーズも飛び出した。

 チームは藤浪が先発した試合の連敗を11で止めたことになる。投打でヒーローとなった井納に、ラミレス監督も「今年ベストの投球だった」と称えた。先発陣を引っ張る31歳は「交流戦の相手は打撃力も上がる。そこでこういう投球ができるように」と頼もしかった。 (中村 文香)

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