12球団唯一助っ人本塁打なしだった阪神 キャンベルが開幕43戦目で1号

[ 2017年5月26日 07:20 ]

セ・リーグ   阪神6―1巨人 ( 2017年5月25日    甲子園 )

<神・巨>初回2死一塁、キャンベルは来日1号となる中越え2ランを放つ
Photo By スポニチ

 「代役」と呼ぶのは失礼だ。鼻骨骨折の鳥谷に代わって三塁で先発した阪神・キャンベルが、来日1号を含む2安打3打点の大活躍。メッセンジャーと並んだお立ち台で「(1号は)こんなに時間がかかると思わなかった。1本出てよかったよ」と正直に吐き出した。

 初回だった。幸先よく2点を奪ってなおも2死一塁の場面で、カウント1―1から大竹寛のスライダーをバックスクリーンに運んだ。「入るかわからなかったから、次の塁を狙って一生懸命走ったよ。センターへのホームランは今までなかった。日本ではもちろん初めて。どこまで飛ぶのかなー、と」。初々しく振り返った一発で4点差とすると、3回には1死二塁から右中間フェンスにワンバウンドで達する適時二塁打。立ち直りかけていた大竹寛にトドメを刺す、貴重な一打となった。

 大けがをしながらグラウンドに立つ鳥谷の姿に奮い立った。「彼はいつもチームを引っ張ってくれている。今日も同じように球場に来て、同じことを続けられるのは本当に素晴らしい」。試合前シートノックではいつも、三塁でともに守る先輩。その代役での出場だったが「球場に来るときはいつもスタメンの気持ちで来ている。そうすれば、いい状態で試合に臨めるんだ」。いきなり巡ってきたチャンスにも、準備はできていた。

 日本人投手のタイミングに苦労した末、5月に入ってフォームを変更した。広いスタンスで構えてすり足で打っていたのを、スタンスを狭めて足を少し上げるようにした。「タイミングの一環さ。打席の感覚は良くなっている」と手応えをつかんだ新フォームで結果を出した。

 片岡打撃コーチは「配球なんかも勉強してきて、打席でもスタンス幅を変えたりと、少しずつ、打席の中でも仕掛けることが出来ている」と適応ぶりに目を細める。この状態なら鳥谷がスタメン復帰したとしても打線に不可欠だ。 (巻木 周平)

 ≪09年は49試合で≫新外国人のキャンベル(神)が初回に来日1号。ここまで12球団で唯一、外国人選手による本塁打がなかったが、43試合目でようやく飛び出した。阪神で外国人選手のシーズン1号が40試合以上かかったのは、09年に途中入団したブラゼルが49試合目で放って以来。なお、今季の外国人投手では、4月1日にバルデス(中)、5月17日にウィーランド(D)が一発を放っている。

続きを表示

この記事のフォト

2017年5月26日のニュース