大幅打率アップの巨人代打、陰で光る二岡打撃コーチの存在

[ 2017年5月25日 10:00 ]

練習を見つめる巨人・二岡打撃コーチ(左)と高橋監督
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 205打数35安打。打率・171。

 昨年の巨人の代打成績は、12球団ワーストだった。代打を送るのは勝負どころでの起用が多いだけに、当然、チームの勝敗に関わってくる。スタメンで出場する選手とは違って、代打は1打席勝負。試合終盤の出番なら、相手投手は百戦錬磨の救援陣がマウンドに上がっている確率も高い。好投手から安打をマークするのは簡単ではないだろう。

 82打数22安打。打率・268。

 今季の巨人の代打成績は5月24日現在、昨年をはるかに上回るペースで結果が出ている。24日の阪神戦(甲子園)では0―0の8回に代打・相川が右前打でチャンスをつくり、1死二塁から代打・亀井が右前に決勝打を放った。高橋監督は「何とか1点を取らないと勝てない。ベテラン2人がいいヒットを打ってくれた」と称えた。

 好結果の裏には、今季から就任した二岡打撃コーチの存在が大きい。現役時代の晩年は勝負どころでの代打で結果を残してきただけに「自分も代打をやっていたからね。準備をして“やっぱり行かない”というのは大丈夫だけど、準備不足の状態で“やっぱり行け”というのは難しいから」と、最高の準備をさせた状態で、選手を送り出すことを心掛けている。

 今季の巨人は実績のある村田、脇谷、亀井が代打で控える布陣。24日現在、代打で18打数8安打、打率・444の成績を残す亀井は「二岡さんがベンチ裏で走り回ってくれている。準備がしやすい環境をつくってくれている」と証言する。

 DH制がないセ・リーグでは代打起用は醍醐味。勝負の秋を迎えるころ、代打での成績は、どのような数字が残っているだろうか。(記者コラム・川島 毅洋)

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