筒香 復帰即タイムリー&170キロ弾「今季で一番」

[ 2017年5月24日 05:30 ]

セ・リーグ   DeNA9―4中日 ( 2017年5月23日    横浜 )

<D・中>3回2死一塁筒香は2ランを打つ 投手・バルデス
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 DeNAの筒香嘉智外野手(25)が23日、中日戦で股関節の違和感などから5試合ぶりに「4番・左翼」で復帰し、2点ビハインドの3回に右翼席最上段へ今季4号となる同点2ランをマーク。打球速170キロの弾丸ライナーだった。初回にも右前適時打を放つなど、返ってきた主砲が3安打3打点の活躍で完全復活をアピールした。

 最高の景色だった。お立ち台から青く光る満員の観客席を、筒香は笑顔で見渡した。「BLUE☆LIGHT SERIES」として、青く光る星をかたどったスティックが来場者に配布された一戦。やはり、この男はスターだ。

 「今日の本塁打が今季で一番良かった。試合に出ている人も出ていない人も“勝ちゲームをつくろう”という雰囲気があって、その流れに乗って打つことができた」

 ド派手な復帰を飾った。股関節の違和感などで5試合ぶりの出場。0―2の初回2死三塁でバルデスの甘く入ったスライダーを鋭く右前に運ぶ適時打をマークした。激走も見せた。一塁走者・筒香は、宮崎の右越え二塁打で一気に三塁を蹴ると、間一髪のタイミングながら左手で同点のホームにタッチした。

 全快を証明し、真骨頂は再び2―4と勝ち越された直後の3回だ。2死一塁、今度は内角高めの直球を引きつけて思い切り引っ張った。打球は25度の低い角度で飛び出したが、170キロの弾丸ライナーはあと少しで場外という右翼席最上段へ突き刺さった。10日の中日戦(ナゴヤドーム)以来となる同点の4号2ラン。「内角の球にうまく反応できた。完璧」と納得の表情を浮かべ、ラミレス監督も「今季ベスト本塁打。苦労していた内角をしっかり引っ張れていた」と称えた。

 18日の広島戦(マツダ)からコンディション不良で4試合欠場。「チームに迷惑をかけている」。普段は弱音を吐かない男が苦渋の表情だった。指揮官からは「ケアに専念していい」という指示が出ていたが、自らの意思で全試合ベンチから声をからして、仲間を鼓舞した。休養日だった前日もケアを行い、この日の試合に間に合わせた。

 欠場している間に、収穫もあった。「今までだと打ちにいっている感覚があったが、(欠場の)4日間の中で整理できた。自分から打ちにいくのではなく、“待つ”いい感覚があったのでよかった」。ここまで3本塁打と本領を発揮しきれていなかった昨季キングは、手応えを口にした。この復帰弾を号砲に、ここからアーチを量産していく。 (中村 文香)

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2017年5月24日のニュース