秋山、先頭V弾「風でしょ」初夏でも群馬冬の風物詩「空っ風」

[ 2017年5月24日 07:45 ]

パ・リーグ   西武2―0日本ハム ( 2017年5月23日    上毛新聞敷島 )

<西・日>1回無死、秋山は右中間に先頭打者弾を放つ
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 山を越えて吹きつける「空っ風」は群馬の冬の風物詩だが、初夏のこの日も中堅から右翼に吹いた強風が打球を後押しした。西武・秋山も笑顔で開口一番、先頭打者アーチを振り返った。「風でしょ。積極的に打っていこうと思ったけど風だと思います」。

 初回だ。1ボールから左腕・加藤の内角高めに入った直球を右中間に運ぶ7号ソロ。先頭打者弾は今季3本目で楽天・茂木と並ぶ12球団トップタイ。いずれも日本ハム戦という相性だ。普段は後続の打者が球筋を見ることを考慮。第1打席は待球に比重を置くが、「試合前に(渡辺)直人さんに“ファーストストライクからいけば”と言われた。ありがたいお告げです」と感謝を口にした。

 今季41試合目で早くも7本塁打。シーズンに換算すると20本を軽く超えるペースだ。フリー打撃ではスタンド中段に柵越えを連発することも珍しくないが、「自分はホームランバッターではない。クリーンアップが強力だし、出塁することが仕事ですから」と職人かたぎの安打製造機は色気を出さない。2度の得点圏を含む残りの3打席で凡退したことを振り返り、「もっと打たないといけない打席があった。野上さんや中継ぎの方が抑えてくれたおかげです」と反省も忘れなかった。

 チームは3連勝で今季最多の貯金6。最近10試合で9勝1敗と上昇気流に乗った。「(群馬は)1年に1回しか試合をやることがない。試合中に中堅の守備で、子供さんに“秋山、頑張れ”と言われたけどプレーに集中して応えられなかった。今から手を振りに行きます」。お立ち台でインタビューを終えた秋山は、右翼スタンドに向かって駆けていった。(平尾 類)

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2017年5月23日のニュース