メッセ 圧倒12Kも報われず…負けた気しない今季初黒星

[ 2017年5月19日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神1―2中日 ( 2017年5月18日    甲子園 )

<神・中>8回1死二塁、平田(左)に決勝の適時二塁打を打たれ、ガックリのメッセンジャー
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 メッセンジャーの力投は報われなかった。阪神の助っ人では64年バッキー、03年ムーア以来の開幕6連勝をかけたマウンドで、8回2失点。だが打線の援護に恵まれず、今季初黒星を喫した。

 「8回2失点は悪い内容ではなかったけど、点の取られ方が悪かった。どれだけ長い回を投げても、チームが負けたら悔しいよ」

 5回は1死三塁から京田を直球で詰まらせるも、打球は高く跳ね上がる投ゴロになり、三走の松井雅に生還された。8回は、その京田を空振り三振で1死。注文どおりに俊足の先頭打者を打ち取ったまでは良かったが、荒木に左中間二塁打を許すと、平田には1ボールからの外角スライダーが少し甘く入り、右越えへ運ばれた。荒木、平田の連打はいずれも2球目で、この間、わずか4球。結果論だがもう少し慎重にいっていれば…、と思ってしまう場面だった。

 とはいえ、今季最多の12奪三振が示すように敗戦投手とは思えない投球内容だった。圧巻だったのは、平田の勝ち越し打の後だ。ビシエド、ゲレーロに連続四球を与えて満塁とするも、続く工藤、代打・藤井をともに145キロ直球で空振り三振。女房役の梅野が「ランディが首を振って(直球を)投げたところもあった」と明かしたように、流れを断ち切るため、自ら真っ向勝負を選んだ。

 「できるだけ早く打たせて、球数を少なくしたかった。でもファウルで粘られたので、ああやって三振がとれたと思う」

 チーム、自身の連勝が止まったとはいえ、5勝は巨人・菅野と並ぶリーグトップタイ。香田投手コーチが「彼なりの仕事をしてくれた」と評価したように、大黒柱であることに変わりはない。「5回はアンラッキーだったし、8回も点を取られた。でも悪いピッチングではなかったから、自分がやってきたことを続けて次回に臨みたいと思う」。落ち込む必要など、どこにもない。メッセンジャーは前を向き、次戦を見据えていた。(巻木 周平)

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2017年5月19日のニュース