オリ黒木、わずか10球でプロ初勝利 強運ドラ2「記念球は母親に」

[ 2017年5月17日 05:35 ]

パ・リーグ   オリックス3―2ソフトバンク ( 2017年5月16日    京セラD )

8回1イニングを抑え、プロ初勝利を挙げたオリックス・黒木
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 わずか10球でつかんだ歓喜の瞬間は、オリックスの連敗を6で止める大きな1勝でもあった。プロ初勝利を挙げたドラフト2位・黒木はヒーローインタビューで初々しかった。

 「素直にうれしいです。正直、勝った実感はない。巡り合わせで投げて、勝ちがついただけ。チームが勝ってよかった。記念球は母親に直接渡そうと思います」

 7回2失点と粘投したエース・金子からバトンを託された。2―2の8回に2番手で登板し、松田への初球は自己最速タイとなる153キロをマークするなど、真っ向勝負で3者凡退で片付けると、その裏に打線が大城の中犠飛で決勝点をもぎとった。

 「とにかく負けず嫌いなんです。打撃投手を務めた時でも打たれたくない」。それは黒木の投球動作にも表れる。左足を下ろすタイミングを意識的に、微妙にずらす「アーリーコッキング」を取り入れるなど、工夫を凝らしてきた。

 ロッテで「魂のエース」と呼ばれた「ジョニー」こと黒木(日本ハム投手コーチ)と同じ背番号54を志願した。そして開幕から1軍で活躍し、ここまで15試合に登板。これで13試合連続無失点、防御率0・60だ。右腕は「プレッシャーはあるけど、任される以上はこれからも8回をしっかりやっていきたい」。守護神・平野につなぐセットアッパーとして、黒木は欠かせない存在となっている。 (湯澤 涼)

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2017年5月17日のニュース