阪神 997日ぶり貯金10!34試合目到達は03年Vと重なる勢い

[ 2017年5月15日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神4―2DeNA ( 2017年5月14日    横浜 )

<D・神>糸井(左)と一生懸命ジャンプして勝利のヒップタッチを交わす福留
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 阪神は14日、DeNA戦(横浜)で逆転勝ちし連勝。14年8月21日以来、997日ぶりの2桁貯金10とした。5月中の到達は13年5月26日以来、4年ぶりで、シーズン34試合目は2リーグ制以降のチームでは、優勝した03年の33試合に次ぐ7番目のスピードとなった。

 さすが4番、さすがキャプテンだ。2回までに2点ずつを取り合った以降、ゲームは膠着。2―2のまま迎えた9回、勝負を決めたのは福留のバットだった。無死一、二塁、初対戦の右腕・パットンのチェンジアップに食らいついた打球は一、二塁間を鋭く破る決勝適時打。一塁ベース上で小さくガッツポーズを見せた後、両手をパンパンと叩き、横浜の虎党を歓喜させた。

 「今日はチャンスで打てていなかったし、最低限、走者を進めようと思っていた。打てて良かったです。チームは凄く明るくていい雰囲気でやれているので、これを続けていきたい」

 前3打席も、しっかりと捉えながら野手の正面を突く打球もあった。そこで、この第4打席では普段の白木のバットではなく、同僚の荒木モデルの焦げ茶色のバットを使用。「気分転換。正面を突いたりしていたんで」とサラリと話したが、10日の巨人戦で菅野から本塁打を打った縁起の良いバットで、またも値千金の一打を放った。

 この日は「母の日」。故郷・鹿児島で暮らす母・郁代さんは、自らも働きながら福留家の男3兄弟をたくましく育て上げた。父の景文さんは「孝介が一番母に似ている。根性があるし頭の良いところなんかもね」と言う。中学時代、雨で自宅の庭でティー打撃ができない日は地元の体育館まで足を運び、母子でバドミントンをして体を鍛えた。

 記念日の活躍については「特にないけど、いい母の日になって喜んでくれればいいですけど」と珍しく照れた福留。実は、毎年母の日には鹿児島の実家に花を贈っている。今年も前日13日に花好きの郁代さんの元に蘭の花束を届けた。

 今季の福留は敵地での活躍が目立つ。この日を含めビジターゲームは67打数28安打、打率・418で18打点。5本塁打も全て敵地だ。巨人、DeNAとの関東遠征では連日のように大仕事した4番に、金本監督も「さすが。前の打席(6回の右飛)でもいい当たりをしていたから期待はしていたけど、その通り応えてくれた」と最敬礼した。

 もちろん、ホームで頼りないわけではない。関東遠征を3勝1敗で終え、16日から本拠地で最下位・中日と3連戦。首位固めへ、福留のバットが容赦なく古巣に襲いかかる。(山添 晴治)

 ≪過去5度のリーグVのうち03年以外の4度は今回よりも遅い到達≫阪神が08年以来、9年ぶりの貯金10リーグ一番乗り。チームの2桁貯金は14年8月21日のシーズン最多貯金10以来、3年ぶり。5月中の到達は13年5月26日以来、4年ぶりとなった。シーズン34試合目は2リーグ制以降のチームでは、優勝した03年の33試合に次ぐ7番目のスピード。過去5度のリーグVのうち、03年以外の4度は今回よりも遅い到達だった。1リーグ時代を含むチーム最速貯金10は37年秋、38年春、76年の14試合。

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