「今日まで苦しいことだらけ」広島・中村祐 4年目のプロ初登板初勝利

[ 2017年5月4日 05:30 ]

セ・リーグ   広島7―4中日 ( 2017年5月3日    マツダ )

<広・中>プロ初勝利を挙げ、緒方監督(右)に祝福される中村祐
Photo By スポニチ

 踏ん張ったからこそ報われた。広島・中村祐が4年目のプロ初登板初先発で初勝利。2―3の5回に代打を送られたが、味方が逆転して白星を手にした。

 「頼もしい野手の方に感謝したい。声援も凄かったので凄く楽しかった」。初々しさ全開のお立ち台だった。

 初回は初球を二塁打され、早々に失点。それでも自己最速タイの147キロを計測した直球に変化球を織り交ぜ、踏ん張った。3失点ながら連打は一度も許さず「力み過ぎず、いい力感で投げられた」と頬を緩ませた。

 関東第一で12年センバツに出場。花巻東・大谷(現日本ハム)や大阪桐蔭・藤浪(現阪神)らがいた大会で2年生ながら4強に導き、脚光を浴びた。その後は故障に泣き、13年ドラフトの順位は低い5位。入団後も右くるぶしの疲労骨折や右肩痛に見舞われ「今日まで苦しいことだらけ」という。「甲子園よりも別次元」と憧れ続けた1軍の舞台。初めてのチャンスで力を発揮した。

 入団時、両親に「1軍に上がるまで試合を見に来ないで」と約束。初めてスタンドに呼び、力投を見せた。チームにとっても孝行息子。緒方監督は「成長していってもらいたい」と期待した。

 ◆中村 祐太(なかむら・ゆうた)1995年(平7)8月31日、東京都生まれの21歳。関東第一では1年秋からベンチ入りし、2年春の甲子園で3連続完投勝利。13年ドラフト5位で入団後、昨季までは2軍でわずか14試合の登板。1メートル82、80キロ。右投げ右打ち。

続きを表示

この記事のフォト

2017年5月4日のニュース