マー 4失点も本拠9連勝 クレメンスに並ぶ「勝って反省できるのが救い」

[ 2017年5月4日 05:30 ]

ア・リーグ   ヤンキース11―5ブルージェイズ ( 2017年5月2日    ニューヨーク )

<ヤンキース・ブルージェイズ>4回、バティスタの長打性の打球を好捕したジャッジをハイタッチで迎える田中
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 ヤンキースの田中将大投手(28)が2日(日本時間3日)のブルージェイズ戦で今季4勝目をマークした。6回1/3を投げ2本塁打を含む8安打4失点に反省を口にしたが、ストライク先行の投球で、チームをオリオールズと同率の地区首位に導いた。本拠のヤンキースタジアムでは昨季から9連勝となり、00年以降の先発投手では6人目(7度目)の快挙。歴代のヤ軍のエースと肩を並べた。

 序盤から大量援護を受けた田中は4勝目を手にしたが、反省を繰り返した。4回まで49球で2安打無失点と完璧な内容だったものの、5回以降に2本塁打を浴び4失点。「中盤以降、甘いところでストライクをそろえすぎた」と自己分析した。

 5―0とリードした3回から、早いカウントで低めのストライクを打たせる効率のいい投球が始まった。3、4回の2イニングを18球で6人斬り。しかし、7―0とリードを広げた5回にピアースに内角を突ききれず、左越えソロを許すなど2点を失うと、8―2の7回にも先頭のピアースに再び甘い初球スライダーを左翼席に運ばれた。

 前回4月27日のレッドソックス戦は97球で完封勝利。中4日の登板となったこの日も序盤でリードを広げ「また(最後まで)行ければと思った」と完投を意識したが大量援護で大胆さと慎重さのバランスは難しくなった。7回途中での降板に「投球にメリハリはなかった」と話した。

 それでも、ベンチに下がる田中に大きな拍手を送った本拠地ファンは知っている。昨年からヤンキースタジアムでは9連勝。00年以降では、6人目の快挙で、ロジャー・クレメンスやランディ・ジョンソンらヤ軍の歴代エースがズラリと並ぶ。地区首位タイに導いた右腕を、ジョー・ジラルディ監督も「何球か失投はあったが素晴らしい投球だった」と称えた。

 開幕戦で2回2/3を7失点KOされたが、その後は4連勝。「チームの勝利が最優先なので勝って反省できるのが救い。しっかり立て直して次に向けてやっていきたい」

 通算でも本拠地では23勝7敗。チームに安定して勝利を呼ぶ投球ができるのが田中の強みだ。(ニューヨーク・渡辺 剛太)

 ≪00年以降6人目≫00年以降、ヤンキースタジアムでの9連勝以上は16連勝のサバシアを筆頭に6人目(7度目)。昨年8月7日のインディアンス戦からの同球場7試合で全て白星を挙げており、7戦7勝は01年のロジャー・クレメンス以来16年ぶりの快挙となった。また、これで5月は通算8勝1敗となり、勝率.889は月別最高。今後さらなる連勝に期待が懸かる。

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