“大スランプ”山田「ナイスヒットでしょ!」27打席ぶり安打はお見合い

[ 2017年5月3日 05:46 ]

セ・リーグ   ヤクルト4―1阪神 ( 2017年5月2日    神宮 )

<ヤ・神>6回1死、山田は打ち上げるも、阪神内野陣のミスで内野安打に
Photo By スポニチ

 ヤクルト・山田がニヤリと笑った。相手のミスから生まれた27打席ぶりの安打。「ナイスヒットでしょ!」。クラブハウスに向かう足取りも、軽やかに見えた。

 6回1死走者なし。山田の打球はマウンド付近に高々と上がった。平凡な飛球だったが、相手内野陣がお見合い。ため息に包まれていた一塁側スタンドは一気に大歓声に変わった。4月25日の中日戦(豊橋)以来、6試合、27打席ぶりに「H」のランプが点灯した。

 2年連続トリプルスリーを達成した球界屈指の打者が大スランプに陥った。打率は2割を切り、2本塁打、8打点。昨季は4月を終え、打率・340、8本塁打、17打点。その差は歴然だ。「しんどい」と言えば「前だけを向いてます」と周囲を笑わせる日もある。

 前回の安打は右中間二塁打。「まだ、ずれている」と自己評価した。追い込まれる前で引っ張ったが、打球は逆方向に飛んでいた。結果だけでは満足できない。天才打者。目指す頂は高い。現在もティー打撃などで微調整する日々が続く。

 久々の安打に続き8回も好感触だった。2死満塁で遊ゴロだったが、打球は鋭かった。「強い当たり。ああいう強い当たりを打っていきたい」。真中監督も「四球も取れている。(皆さんは)そっとしておいてください」と笑いを誘った。

 5月に替わり、ツキも変わってきた。チームも今季初の3連勝。ラッキーな安打でも、今の山田には浮上のきっかけになる可能性を秘めている。 (川手 達矢)

続きを表示

この記事のフォト

2017年5月3日のニュース