藤浪 四死球厳禁!4日ヤクルト戦先発へ、大乱闘以来の対戦

[ 2017年5月2日 05:30 ]

甲子園で黙々とダッシュを繰り返す藤浪
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 5月攻勢にはエースの完全復調が欠かせない。首位・広島を1ゲーム差で追う阪神は、2日からヤクルト3連戦(神宮)を戦う。4日の同戦に先発予定の藤浪は1日、甲子園での指名練習に参加。冷静に因縁の色濃い「再戦」を見据えた。

 「この前は自分のピッチングができなかったので、相手の印象どうこうはない。(内角攻めには)配球もありますし、それも状況次第だと思う。必要ない時もありますし、勝負するところは勝負する。展開次第になる」

 今季初登板だった4月4日のヤクルト戦では、序盤から制球に苦しみ5回2失点、9四死球と精彩を欠いた。右打者の内角に抜けるボールが目立ち、打者をのけ反らせる場面も目立った。不穏な空気が漂う中、畠山への死球を巡って乱闘に発展。2人の退場者を出しなど遺恨を残した。

 後味の悪さを残したまま、ヤクルト打線と顔を合わせることになる。死球を当てた畠山は故障で離脱しているが、敵軍ベンチから厳しい視線が注がれることは間違いない。それでも「逃げる」のではなく、場面に応じて打者の内角を突く必要がある時は捕手のミット目がけて思い切り腕を振る覚悟だ。

 「(神宮は)狭い球場なんで余計な走者をためるのは避けたい。人工芝で(打)球も走るので(中軸の前に)走者をためるのは少なくしたい。主軸以外でもホームランの出る球場なんで常に走者をためないように。アンラッキーなヒットは仕方ないですが、無駄な四球とか(避けたいのは)そういうところですかね」

 一発の出やすい敵地の特性に細心の注意を払ったように、求めるのはチームの勝利であり、1イニングでも長く投げ先発としての役割を果たすことだ。前回登板の同27日DeNA戦は親指の付け根付近を出血した影響もあり5回2失点で降板。2勝目を挙げたが不完全燃焼に終わった。

 登板翌日の5日からは現在、首位の広島との3連戦(甲子園)が控えるだけに、快投を演じることが自身の「ヤク払い」となり、チームにとっても首位浮上、さらには5月攻勢につながるはずだ。

 最終調整ではリラックスムードで心を静め、敵地での一戦に備えた。たとえ周囲がザワついても、心は乱さない。勝負に徹して、若きエースがマウンドで仁王立ちすることが金本阪神を鼓舞することになる。(遠藤 礼)

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