イチロー感激３連発　王さんビデオメッセージに「一番驚き」

ナ・リーグ   マーリンズ１０―３パイレーツ （ 2017年4月30日    マイアミ ）

＜マーリンズ・パイレーツ＞全３０００安打の写真が入った大型パネルをサムソン球団社長（手前右）から贈呈されたイチロー（同左）
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　感激、感激、感激――。マーリンズは３０日（日本時間５月１日）、パイレーツ戦の試合前に、イチロー外野手（４３）が昨年８月に達成したメジャー通算３０００安打を祝福する式典を開催した。王貞治氏（７６＝ソフトバンク球団会長）らのメッセージなどサプライズの数々に、レジェンドは感慨に浸った。

　地元マイアミのファンから温かい声援が注がれ、イチローが祝福された。本塁付近で行われたセレモニー。球団からの贈り物は縦１２２センチ、横２５９センチの巨大パネルだった。３０００安打全ての写真が並び、中央には球団ロゴと８月７日の達成日が刻まれていた。

　「何か知らなかったですから。でっかいもので（同僚で巨漢の）ボアより重たいものだと聞いていました。ロリアっぽいよね。アートだね」。古美術商で財を築いたオーナーの名を挙げて喜びながら「あれを置ける家を買わなきゃね」と笑った。

　これだけでは終わらない。大型ビジョンに映し出されたメッセージは、第１回ＷＢＣ出場時の監督で、尊敬してやまない王氏からだった。「おめでとう。好きな野球をもっともっとやって、１本でも多くのヒットを打ってください」と語りかけられ「王監督のお姿を拝見できるとは思っていなかった。あれが一番驚きました」と感激。イチローは深々と２度お辞儀して敬意を示し「優しいですよね。厳しい方なんですが、凄く温かみがある。それがにじみ出ている」と話した。

　「ジャパンデー」と銘打たれた試合で６回に代打出場。今季初の四球を選んだ。チームが連敗を４で止めると、背番号５１は真っ先にベンチを飛び出してナインを祝福。そこで最後のサプライズがあった。仲の良いベテラン捕手エリスから、勝利球のプレゼント。イチローの顔に、穏やかな笑みが広がった。（マイアミ・笹田　幸嗣通信員）