金本監督「自覚して」12球団最多22失策 記録に出ないミスも

[ 2017年4月30日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神3―6中日 ( 2017年4月29日    甲子園 )

<神・中>後味の悪い黒星に厳しい表情の金本監督
Photo By スポニチ

 試合の流れが猛虎に傾きつつあった中で、結果的に「ミス」で勝利を手放す結果となった。6回無死二、三塁のピンチを岩崎がしのぐなど救援陣が無失点リレーを続け迎えた同点の9回。想定を超える“まさか”のプレーの連続に、阪神・金本監督もベンチ内で何度も天を仰いだ。

 「ドリスは責められない。不運な当たりが多かったということで。記録(失策)でも三つ。見えないやつも、いくつか。なかなかしんどいわね」

 試合後、指揮官は怒りを押し殺し努めて冷静に振り返った。5番手として9回から登板したドリスは結果的に2/3回で4安打3失点。1日の広島戦以来、今季2度目の救援失敗で2敗目を喫した。

 金本監督が「やっぱり守りのミスというのが負けにつながっている」と振り返ったように、最後の最後にもミスが出た。9回1死一、二塁からビシエドの三遊間へゴロ打球を遊撃・北條が回り込んで捕球。三塁に送球しようとしたが、三塁・鳥谷も打球を追ったため、三塁ベースが空き、カバーが遅れた。どこにも投げられず、記録は内野安打となったが、今季から三塁に本格転向した鳥谷は「打球を追っていたし、どういう入り方をするのか、打ち合わせをしていなかった。(自身の守備位置が)下がっていたので(体を)半回転で入れるのか…」と話し、悔しがった。

 これだけでは終わらない。続く藤井の中前に落ちる勝ち越し適時打の際にもミスが出た。打球を処理した中堅・糸井は二塁封殺を狙って送球したが、北條のベースカバーが遅れてセーフとなり、勝敗を決する、その後の2失点につながった。

 この日の3失策を加えチーム失策数は12球団最多22。「しっかり選手たちも反省していかないと。自覚して」。手痛い1敗を喫し、指揮官も反省を促すしかなかった。広島の勝敗次第で16年4月14日以来の首位浮上の可能性もあったが、自滅での敗戦。逆に、ゲーム差を2に広げられた。(山本 浩之)

続きを表示

2017年4月30日のニュース