大地 12球団で最も遅い4番弾「勝てたことが全て」

[ 2017年4月30日 08:20 ]

パ・リーグ   ロッテ6―3西武 ( 2017年4月29日    メットライフドーム )

<西・ロ>伊東監督(左)とハイタッチする鈴木
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 自然と体が反応した。3―0の3回無死。先頭のロッテ・鈴木が、内角に沈む野上の膝元のカーブをすくい上げた。右翼ポール際に飛び込む3号ソロは、4番での自身初アーチ。チームにとっても開幕23試合目にして初、12球団で最も遅い「4番弾」だった。

 「(1ボールから)変化球は頭にあった。いいタイミングで打てたけど勝てたことが全てです」

 開幕4番だった新助っ人・パラデスは打率・130と極度の不振で21日に2軍に降格。同・197のダフィーもこの日、出場選手登録を抹消された。中軸を担う両外国人不在の異常事態の中で、前夜の西武戦(メットライフドーム)から自身4年ぶりの4番に入ったのが鈴木だった。

 役割は理解している。初回1死二、三塁では7球粘って四球を選び、福浦の先制3点二塁打を演出。3回に放った3号はチームトップだが「ホームランはたまたま」と話す。つなぎのスタイルは不変だ。「4番だから、とかは全く気にしていない。今は3、5番を打っているときよりいい感じで打てている」と手応えを示す。8回にも右前打で打率・333。チーム打率・190の中で主将の奮闘は際立つ。

 チームが今季初の零敗を喫した19日のソフトバンク戦(ZOZOマリン)後、打撃陣は室内練習場で約1時間半の打ち込みを敢行。鈴木は選手ミーティングで「いつか“こんなことがあったんだ”と思える日が来るように頑張ろう」と話した。浮上のきっかけを先頭に立って示している。

 「大地はしばらく、そのまま(4番を)打たせます」と伊東監督。まだ借金は8あるが、鈴木は「まだ始まったばかり。ここから」と力強く前を向いた。 (馬渡 雄介)

 ≪1、3番で打てば全打順本塁打≫先発4番の鈴木(ロ)が3回に3号ソロ。ロッテは前日まで、12球団で唯一、4番打者に本塁打が出ていなかったが、開幕23試合目でやっと飛び出した。また、鈴木にとっては4番での初本塁打。自身の打順別本塁打を見ると

<本>0 6 0 1 2 4 8 1 1

 順 1]2]3]4]5]6]7]8]9]

 と7打順目で、過去9人しかいない全打順本塁打に向けて1、3番を残すのみとなった。

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