侍ジャパン 強化本部新設へ 米球団含む招集交渉など担当、監督の負担軽減

[ 2017年4月29日 09:15 ]

昨年8月、侍ジャパン・小久保監督(右)は面談のため訪問した上原、田沢が在籍していたレッドソックスのファレル監督にあいさつ
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 プロ、アマ合同の侍ジャパン強化委員会が28日、都内で開かれ、代表監督をサポートする組織として強化本部を新設することを決めた。今後は強化本部長などの人選を進め、チーム編成の際の実務面や運営面などで指揮官の負担を減らすべくサポート態勢を築く。注目される新監督の人選については、今後も強化委員会が作業を進めていく。

 強化本部はいわば、代表監督の手足となってフレキシブルに活動する「実動部隊」といえる。「侍ジャパンのトップ、各世代を含めた代表チームをサポートしていく態勢をつくっていく」と井原敦強化委員長(59=NPB事務局長)。5月15日の日本野球協議会での承認を待って、新たな組織としてスタートする。

 狙いは指揮官の負担を少しでも軽減し、世界の舞台での戦いに専念できるよう態勢を整えること。この日は歴代の代表監督経験者へのヒアリング結果が報告されたが、「監督が一人で全部やることなく、ゲームに集中できる環境をつくってほしい」との指摘があった。小久保裕紀前監督(45)は昨年8月に米国を訪問。日本人大リーガーと自ら面談を行った。さらに個別に電話をかける機会もあったが、新体制ではこれらを一新する。

 代表チーム編成の際の所属球団との連絡、大リーガーへの出場打診などの実務面は強化本部が担当。さらにメディカルなどコンディション管理、情報収集なども担う。トップの本部長はプロ、アマ球界に精通し、強化委員会の副委員長でもある山中正竹氏(70)らが候補。山中氏はバルセロナ五輪代表監督の経歴に加えプロ野球横浜(現DeNA)でのフロント経験もある。本部長の下には副本部長2人を配する予定となっている。

 これら新たな態勢づくりと並行して、新監督の人選は強化委員会が継続して行う。原辰徳氏(58)、中畑清氏(63=スポニチ本紙評論家)らが候補となっているが、この日は具体的な個人名は出なかったといい、井原委員長は「時期は定めないが、できるだけ早く決めたい」とした。

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