松井裕 圧巻3連続3球三振「いつも追い込んだら狙いにいく」

[ 2017年4月26日 05:37 ]

パ・リーグ   楽天4―2ロッテ ( 2017年4月25日    東京D )

<楽・ロ>最後を締めた松井裕
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 圧巻だった。2点リードの9回、マウンドに向かったのは楽天の守護神・松井裕だ。先頭の細谷、4番・ダフィーを6球連続で空振りで連続三振に仕留めると、3人目の鈴木も直球2球で追い込み、最後は外角のスライダーで空振りさせた。

 「いつも追い込んだら三振を狙いにいく。直球は打者の反応を見ても差し込めたり、空振りが多かった。(最後は)スライダーが決まってくれた」

 3者連続3球三振。史上17人目で18度目の快挙だ。実に9球中7球が空振りだった。この日最速148キロの直球の切れがあったからこそ変化球も生きた。今季14試合目の登板で15回1/3を投げて19奪三振、防御率0・00。開幕からフル回転も「疲れは感じていない」と鉄人ぶりを発揮している。

 この日は毎年恒例の「楽天スーパーナイター」と銘打たれ、東京ドームで行われた。三木谷浩史オーナーを含め、本社社員が多数詰めかけ、来場者にはビジター用ユニホームを配布。スタンドがクリムゾンレッドに染まった。観衆は球団史上最多の4万5211人。その大観衆から力をもらった。「マウンドに上がって(WBCと同じだと)思いました。(今日も)ファンが大きな声援で後押ししてくれた」。左腕は日の丸を背負って戦ったWBC2次ラウンドのオランダ戦(東京ドーム)を思い出していた。

 今季18試合目で、チームは4度目の3連勝で貯金10。初めてCS進出した09年は133試合目。日本一になった13年でも70試合を要した。梨田監督は「貯金はあまり関係ない。とりあえず明日のことを考えたい」と平常心を強調する。松井裕も「良い投球はできたが、明日の試合はもう始まっている」と同調した。好投しても謙虚な姿勢を崩さない。最後のマウンドには無敵の守護神がいる。(黒野 有仁)

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2017年4月26日のニュース