阪神・能見 もったいないポロリ…虎投手陣12球団ワースト7個目

[ 2017年4月23日 05:56 ]

セ・リーグ   阪神1―4巨人 ( 2017年4月22日    東京ドーム )

<巨・神>3回無死、田口(右)の一ゴロでベースカバーに入った能見は原口からの送球がグラブに収まらず
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 ベテラン左腕がミスに泣いた。阪神・能見は6回2安打2失点の好投を見せながら、自らの失策を起点に作られたピンチで決勝点を奪われた。

 「自分のミスから始まったので、何とか抑えないと、という気持ちが、力みにつながってしまった」

 1点リードの3回先頭、投手・田口の一塁への高いバウンドのゴロで入った一塁ベースカバーの際に原口のトスを取り損ねて塁に出した。四球と犠打で1死二、三塁とされると、坂本勇には内角低めに投じたフォークを膝を折りながら中前へ運ばれる技ありの逆転2点適時打を浴びた。わずかな綻びを宿敵につかれた。

 能見に限らず投手陣はどうも開幕から地に足が付いていない。チームの18失策中、実に7個を投手が占め、当然のごとく12球団ワースト。直近で言えば、15日の広島戦(甲子園)で青柳が捕球ミス、悪送球を続けて3回6失点でKOされた。香田投手コーチも「ベテランらしく、粘り強く投げて6回まで来てくれたけど、今日は3―1(投手の一塁ベースカバー)のプレーだな」と苦い表情を浮かべた。

 投球自体は直球で右打者の内角を突き、変化球も低めに制球して持ち味を発揮。4回以降は1安打に封じ込めた。今季初めて中5日で臨んだマウンドで意地を見せただけに一つのミスが「痛恨」となってしまった。

 今季初勝利が再び持ち越された一方、前回16日の広島戦(甲子園)でも強力打線相手に5回1失点と粘り、今回も今季2度目のクオリティースタート(6回以上、自責点3以内)を達成し、金本監督も「辛抱強く投げていたけど。ポロッとしたのは、もったいなかった。それ以外は2安打だし。十分、投げてくれた。次につながると思う」と107球の力投を称えた。「低めに丁寧に投げることで、最低限ですが、6イニング投げることができました」。確かな手応えを次こそは白星につなげたい。(遠藤 礼)

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2017年4月23日のニュース