ライアン小川 降雨コールド完封 7回2安打、上半身強化し球威復活

[ 2017年4月23日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト1―0広島(7回裏2死降雨コールド) ( 2017年4月22日    神宮 )

<ヤ・広>7回途中に降雨コールドゲームとなり、完封で2勝目を挙げた小川
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 迷うことなく、勝負球を選択した。1―0で迎えた7回2死二塁で、打席には代打・新井。ヤクルト・小川がフルカウントから外角低めに直球を投げ込むと、力のないゴロが遊撃に転がった。

 「一番の勝負どころだったので、アウトローの直球を選択して、しっかり開き直って投げた」

 同点のピンチを脱出し、直後の攻撃で2死一、二塁としたところで降雨コールド。7回2安打無失点ながら、16年8月31日の巨人戦(富山)以来となる自身6度目の完封で2勝目を手にした。

 登板予定日に悪天候が多く、チーム内では「雨男」で定着する。この日も終始、雨が降っていたが、最速148キロの直球を軸に力でねじ伏せた。8日の広島戦(マツダ)では7回6安打2失点と粘投しながら、打線の援護がなく岡田との投げ合いに敗れたが、「集中を切らさず投げられた」と見事に雪辱を果たした。

 昨季は8勝9敗とプロ4年目で初めて黒星が先行。防御率も自己ワーストの4・50に終わった。オフからトレーニングの内容を変更。上半身と下半身を連動させるトレーニングを取り入れた。「今までは下(半身)の割に上(半身)が弱かったりした。積極的に鍛えるようにした」。それまで約20キロのダンベルを使って鍛える程度だったが、ベンチプレスを取り入れ、85キロ×5、6セットを行うなど上半身を強化した。そんな効果もあって、直球にかつての威力がよみがえった。

 前日に7回1失点の好投を見せた石川に続き先発陣の頑張りで首位・広島に2連勝。小川は「次に切り替えてベストピッチを続けたい」と頼もしく話した。 (原田 真奈子)

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2017年4月23日のニュース