【広澤克実 視点】阪神・福留は軸が完璧にできている状態

[ 2017年4月22日 08:45 ]

セ・リーグ   阪神4―1巨人 ( 2017年4月21日    東京ドーム )

<巨・神>初回1死一、二塁、福留は先制となる右越え3ランホームランを放つ。投手・マイコラス
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 阪神・金本監督は就任以降、バッティングにおいて「軸が大事」ということを強調している。「軸ができている」とは、ステップした際に(1)頭の真下に骨盤がある(2)左肩と右肩、左腰と右腰の2つのラインが投球に対しても地面に対しても平行になっている――状態を指す。

 (2)に関して言うと、ステップした際に平行のラインを保つ時間が短くなると変化球を打てなくなるし、長すぎると今度は内角を打てなくなってしまう。その平行のラインがちょうど良い時間になると、ボールを見る「間(ま)」につながるのだが、この日の福留は(1)(2)ともほぼ完璧だった。

 ひとたび打者がこの状態になれば、変化球にもインコースにも対応できるようになる。初回の3ランはやや甘いボールだったとはいえ、2打席目の詰まりながらの右前打、3打席目の左中間二塁打、4本目の森福からの右前打は、いずれも狙って打ったものではないのではないか。前日まではそこまで好調さを感じなかったが、1打席目の本塁打をきっかけに「何でも打てる」という形になった。メカニズムが素晴らしいだけに、当面はこの好調を維持できると思う。(スポニチ本紙評論家)

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2017年4月22日のニュース