【吉村禎章 視点】切れ味増した広島打線 実った下半身強化

[ 2017年4月12日 09:00 ]

セ・リーグ   広島9―6巨人 ( 2017年4月11日    東京ドーム )

<巨・広>6回2死二、三塁、代打・小窪は右越えに適時三塁打を放つ
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 広島の各打者のスイングの速さ、インパクトの強さに目を奪われた。昨年より磨きがかかったような印象を受けた。

 6回の代打・小窪の右越え三塁打は、菅野の外角低めの直球を逆方向に打ったもの。厳しいコースだったが、それが伸びた。4番に入った鈴木も、打球の速さが群を抜いている。共通するのは下半身の強さ。鈴木も太腿回りなどが昨年より確実に大きくなった。打席でも下半身が崩れず、どんな球種やコースに対してもポイントが安定している。長打はもちろん、高い打率も残せる形だ。

 巨人先発・菅野は、立ち上がりから飛ばしてはいた。例えば相手先発が80〜100球に達する試合の中盤。もしくはセットアッパー&守護神につなぐまでの6、7回。今年の広島打線には、相手が少しでも隙を見せた瞬間にかさにかかって攻め込む迫力を感じる。

 対する巨人は初回に立岡、6回には小林が送りバントを失敗。昨季は2位とはいえ、優勝した広島に17・5ゲーム差をつけられた。その差を埋めるためには、細かいミスは許されない。意識を徹底しなければいけない。(スポニチ本紙評論家)

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2017年4月12日のニュース