千賀13K!捕手・甲斐と史上初育成ドラフト出身コンビで勝った

[ 2017年4月12日 05:41 ]

パ・リーグ   ソフトバンク3―0日本ハム ( 2017年4月11日    札幌ドーム )

<日・ソ>8回無失点で今季初勝利の千賀
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 8回2死二、三塁。ソフトバンク・千賀がプロ最多タイ137球目に選んだ135キロのフォークは、「お化け」のようには消えなかった。ほとんど落差のない失投だったが、岡のタイミングを外し、バットは空を切った。積み上げた三振は自己最多タイの13個。WBCで日本代表で唯一の大会ベストナインに選出され、世界に名をとどろかせた右腕が、8回無失点とその本領を発揮した。

 「ゼロに抑えてチームに白星を持ってきたいと思った。この1週間、悔しい思いをしたので」

 4日の楽天戦(Koboパーク宮城)では自己ワーストとなる7失点で4回KO。4四球も与えた。この期間はランニング中もNPB球を握り、懸命に感覚を取り戻そうとした。四球は3つだけで直球、スライダー、カーブが安定。早めに追い込み、13三振のうち9個はフォークで奪った。

 試合後、千賀は今季初勝利のボールを「相棒」に手渡した。10年の育成ドラフトで千賀は4位、甲斐は6位。「よーいドンから知っている。キャッチボールをしたら、僕よりも球が速くて驚いた。あ、拓也(甲斐)来ましたよ。取材お願いします」。2回1死一、三塁は「外せ」のサインに従うと離塁の大きかった三塁走者を刺してくれた。6年前に衝撃を受けた二塁送球1秒7台の鉄砲肩だった。4日の試合で球界初となる育成ドラフト出身バッテリーを組んだ2人。2試合目での初勝利に工藤監督も「いいコンビになってくれれば」と目を細めた。

 千賀のKOで始まったチームの6試合連続クオリティースタート(6回以上、自責点3以下)失敗は自ら止めた。「まず、一つ勝てた。ようやくここからスタートです」。昨季優勝を譲った宿敵・日本ハムとの今季初戦で、力強い第一歩をしるした。 (福浦 健太郎)

 ▼ソフトバンク・内川(1―0の5回2死一、二塁で2点二塁打。リーグトップタイの11打点)点が取れそうで取れない展開。絶対に打ってやろうと思った。

 ≪13Kは自己最多タイ≫千賀(ソ)が8回を投げ13奪三振。昨年6月18日の阪神戦(8回)、8月6日の日本ハム戦(6回)に並ぶ自己最多タイとなった。2桁奪三振は昨年4月6日のロッテ戦で初めて記録してから通算5度目。

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